Abroniaの最新作の核心には、覆い隠された謎がある。このアルバムは、煙が立ち込めるポートランドの夏の間に作られ、鍛えられ、地平線上に横たわる恐怖を受け入れ、心を感染させる。サイケデリックだが、それだけでは物足りない。バンドはリズムを噛みしめ、汗にまみれながら、そして悲痛な思いでパルスビートを刻みながら、巧みな手つきで揺さぶりをかけてくる。Map of Dawnのギターは蛇のように蠢き、Sir Richard Bishopの東洋の陰謀とMajor Starsの咆哮の間を縫うように走る。その中間にあるのが、カウンティ・ブルース、崩れゆく宇宙、不協和音のジャズのカールなど、ハラハラさせられるものだ。
この曲は5分間で多くのバンドが横に長い時間をかけて煮詰めるほどのことをやってのけた作品である。しかし、もっとスペースがあれば、焼けただれた宇宙的な地殻の中にさらに入り込むことができないとは言い切れない。アルバムのクローズでは、8分以上に渡って西洋のサイケデリックな擦れ違いが展開されます。この2枚のアルバムでバンドは勢いを増したが、’Map of Dawn’ ではその勢いが頂点に達し、最も完成度の高いアルバムとなった。