Iceage – ‘You’re Nothing’ (Matador)

なんか急に盛り上がってきたと思ったら、一気に Matador と契約になったデンマークのこの Iceage です。デビュー作がそこそこ注目を集めたけど、ここまでの扱いになるとは想像していなかったぁ。改めて最近のメディア効果のスピード感はハンパないなと実感しました。周りが騒ぐ大きな理由はまずメンバーが若いことも挙げられるでしょう。デビュー当時はまだ18とか19とか、みんな10代だったからね。その子達がちょいと陰に向いているハードコアやパンクをやっているのが興味深く見られたのでしょう。そしてカリスマ性があるように感じられたかなんかで、新たなアングラ界のヒーロー候補にちょっと過剰に煽れている感じがある。音楽自体はそこまで個性的でもなければ新しくもないし、このバンドが評価されるなら、今の時代にもこのくらいのハードコア・バンドは沢山いるように思えるのが正直なところ。表面的な感想としてはそんなかんじだけど、もう少し踏み込んで彼等の音楽を聴いてみる。なるほど、どこか後ろ髪を引かれるような余韻を残してって、いわゆるハードコアなバンドだけの要素ではないことに気付く。最後の最後で、エモい曲が登場するけど、基本的には切なくてなんかの痛みがある音。そういうと若者が抱える色んな思いを汲みこんだ音楽と思われるかもしれないが、そうじゃなくて音楽的にただそう感じるだけです。繰り返し聴いていると、ここまで評価を受けるそれ相当の魅力はちゃんとあるのは判った。だけど、彼等が一番評価されている最大の理由は、現在のアメリカにこのようなDIYなハードコア・シーンや拠点が無くなっていることが要因なんじゃないかな。デンマークで起こってるシーンがちょっと美しく見えたんでしょう。

7.5/10

Pissed Jeans – ‘Honeys’ (Sub Pop)

ライブの帰りに円山町を歩いて帰ろうとしていると、後ろから警官が走って追っかけてきた。ちょっとよろしいですか?と、またか・・職質である。確かに頭が痛くて顔色が悪かったかもしれねえけどさ、ほんと勘弁してもらいたい。お、怪しいやついたぞーってな感じの勢いだったもんな。こっちが、普通の反応をしていたから、シロと判断してそこからは言い訳攻撃。渋谷は治安が悪いからってさ、違うだろ。そういえば同じ繁華街でも新宿では一回も職質受けたことないなあ。そういう意味では新宿の方が懐具合が深いと言うか、見る目があるのかもね。ほんとにさ、見た目での判断とかさ、そこらへん今後は頼みますよ。まぁ、こちらはそんなに怒ってはいないけど、Pissed Jeans さんの怒りは収まらないようです。これで通算4作目になるのに、ガッデムな音楽に拍車がかかっている。こりゃ警官も怯むんじゃないか。バンド全体で塊になってぶつかってる感じで、かなりでかくて硬くていびつな岩石。そういや最近隕石が落っこちたようですが、コイツ等の衝撃波もなかなか。ただちょいとサイケにした Jesus Lizard ってな感じなところもあり、少し粘っこい感じの物質で、大気圏で溶けてドロドロになっていたよう。マジで熱っちいな。

7.0/10

The Coathangers – “Derek’s Song”

アトランタのガレージ・パンク女子4ピース、The Coathangers の久々の新曲です。なんか路線ちょいと変りましたね。以前のゴリゴリした感じじゃなくて、オルガンを交えた軽くなったガレージ・ポップです。でもドスは利いています。こちらの “Derek’s Song” は、Suicide Squeeze から 3/5 にリリースされる Nü Sensae とのスプリット・シングルからの曲です。

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=MC_6BDIV28k&w=640&h=200]

Super Wild Horses – “Alligator”

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=jPv0K4–NFM&w=640&h=360]

2010年に HoZac Records からデビューLP Fifteen をリリースしていたガール・ガレージ・デュオ Super Wild Horses の新作ビデオです。こちらの曲は 4/5 に Dot Dash / Remote Control Records からリリースされる新作アルバム Crosswords に収録の曲になります。

Bed Wettin’ Bad Boys – ‘Ready For Boredom’ (R.I.P. Society)

毎日一本くらい結局飲んでしまう2Lのお茶。出来るだけ安いものをチョイスしているが、少し高いものにするとやっぱり美味しいんですよね。でもこんなに飲むならパックのを買って、自分でしたほうがお買い得だし、意外とうまい。荷物にもならないし、切らしてしまって困ることも少ない。今日こそそうしようと思うが、その前に100均で入れ物を買わないと。当然お茶はストレートで飲むだけではないですけど、今はもちろんノンアルです。飾り気のない音とでも言いましょうか、こちらのシドニーのバンド Bed Wettin’ Bad Boys は実直な音楽をやるんです。70年代パンクや80年代USインディ、そしてニュージーランドDIYに、オーストラリアのキウイ・ポップ。それらの朴訥とした雰囲気の部分を抽出してじっくりと水出しをしたような感じ。表面的にな音はガチャガチャしてるから、普段の生活に入り込むほど無味なもんではないので、それなりにタイミングが必要な音楽だろう。このアルバムを何度か聴こうとして、なかなか自分の気分とタイミングが合わなかったけど、いまはなんか自然に行ける。なんでかな、ちょっと気分がいいからかな。そんな時に皆さんもぜひどうぞ。

6.5/10

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