Armlock – Ice Cold

ARTIST :
TITLE : Ice Cold
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RELEASE : 5/7/2024
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雲の上にいるような気分で音楽を奏でる。オーストラリア出身のSimon Lam(サイモン・ラム)とHamish Mitchell(ハミッシュ・ミッチェル)のデュオ、Armlockのニューアルバム『Seashell Angel Lucky Charm』は、天国のようなサウンドの領域へと着実に昇華しています。バンドにとって2作目、からの初の正規リリースとなるSeashell Angel Lucky Charmは、ソングライターのルーツであるエクスペリメンタルなエレクトロニック・ルーツに触れ、インディー・ロックのレンズを通してフィルターにかけ、透明感のあるギター、タイトなリズム、温かみのあるハーモニー、そして個性と奇抜さの余地を残したまばらなアレンジでリスナーを引き寄せます。その結果、少ない曲で多くのことをこなす、独創的なミニマル・ミュージックのアルバムが完成。

“Fear” や “El Oh Ve Ee'”のような耳に残るコーラスは、まるでギター・ポップにおける至福の瞬間のように感じられます。この2曲は、天使のようなオクターブ・サウンドを駆使して、シンプルなワン・ワード・コーラスを意味あるものに昇華させた、ハーモニーに対するArmlockの造詣の深さを示しています。Seashell Angel Lucky Charmを通して、ギターは控えめかつ思慮深く使われており、曲作りの主要な器というよりは、むしろアームロックのベルトの中の道具のよう。Godsend」では風通しの良いアコースティック・ギターが土台となり、シンプルなコード進行でグルーヴを前進させ、ラムの歌声にフォーカスを当てています。

Armlockのサウンドは、Pinbackの無駄のないオルタナティヴ、Alex Gの冒険的なインディー、あるいはDean BluntのWorld MusicやVegynのPLZ Make It RuinsのようなレーベルがUKから発信している、ミステリアスでありながらジャンルを超えた恐るべき音楽の波を思い起こさせます。アルバムのオープニングを飾る「Ice Cold」は、Armlockの世界と、異質な影響を融合させた彼らのスキルへの完璧な入り口を提供。Bladeeのトラックを彷彿とさせるトラップ・ビートで始まるこの曲は、Boards of Canadaを彷彿とさせるロボット・ボイスから始まり、Adrianne Lenkerのローファイ作品に見られる瞑想的な温かさへと発展。ラムのヴォーカルには控えめな優しさがあり、友情の喪失について考え、このアルバムの空気記号と高次元へのこだわりを紹介しています。