Laura Carbone – “Tuesday”

Laura Carboneのアルバム『The Cycle』からの3枚目のシングル、”Tuesday”は最高に不気味。皮膚が這いずり回るようなサウンドで、サーカスのテントの中でゆっくりと癌が進行していくような感じ。ローラは常に、自分の音楽、そして彼女自身の精神の奥底を探ってきました。2015年のデビュー・アルバム『Sirens』収録の “Silky Road”や “Heavy, Heavy”、2018年のアルバム『Empty Sea』収録の爆発的なディルジ “Nightride”やタイトル・トラック、あるいは2020年の『Laura Carbone – Live at Rockpalast』収録のEmpty Seaの “Cellophane Skin”の焼け付くようなライヴ・ヴァージョンのような曲はすべて、闇と対峙し、闇と向き合い、闇を打ち砕くことに対するある種の恐れのなさの証。繊細な愛のささやきから女性らしい激しい怒りまで、あらゆる感情を操るローラのヴォーカルは、SwansのMichael GiraとKristof Hahnが最新アルバム『The Beggar』のバッキング・ヴォーカルに彼女を起用するきっかけとなったのでしょう。

“Tuesday”でのローラのヴォーカルは、親密さと氷のような冷静さのパラドックス。彼女はその上にいて、それを観察し、大声で考え、大声で叫び、解放の悪魔払いをしているのです。曲の途中での彼女の咳は本物で、レコーディング中に嘔吐してしまうほど。彼女のバンドは、まるで沼地から抜け出せない吟遊詩人一座のよう。いい意味で。そして、この曲が歌っている悪魔は、ハンドルを握る有害な自業自得の家長であり、おそらく永遠にその塩辛い傷を看病し続けることだろう。