Boduf Songs – ‘Burnt Up on Re-Entry’ (Southern)

最近なんか Kranky がらみの人達が色んな方面で活躍していますよね。ハウスに向うものも入れば、ロック・バンドへ向う人、そして今まで通りサイケでアンビエントな路線のままのひとと、色々ですが、この Boduf Songs こと Mathew Sweet は、自分の音をずっと積み重ねてきた感じでした。そして、3年ぶりの Burnt Up on Re-Entry も今までからの延長にはあるものであるが、少し飛躍した印象。どう違うかと言うと、結構なヘヴィネス。全体を支配するのは今までのようなダークなサイケフォーク路線ですが、エレクトロニクスを混ぜつつも、轟音的ギターを混ぜたりと、なかなかの変わり身。暗さの中にもじわじわと心臓に入り込んでくるメロディが彼の特徴だったと思うのですが、それらがグオ〜んって鳴り出すギターと混ざると侵入度は尋常でない。ポストロックなどにありがちなエピックに盛り上がる感じでなく、もっと、どんより下の方に落とし込んでくる感じかな。でも全ての曲が轟音系ではなく、エレクトロニクスとダークロックが基本になっていて、断片の雰囲気はそんなに目新しいものではないけど、なんか絶妙感があって、うまいことつけ込まれた感じです。

8.0/10