Youth Lagoon – ‘Wondrous Bughouse’ (Fat Possum)

Wondrous Bughouse

ソロ・アーティスト系はひと作品で大きく変わってくることがたまにあるよね。独りでやっているので、その人次第ではどうにでもなるんだろう。それには才能意外に相当の努力も必要だと思うが、自分には到底出来ることでないので、感心致しちゃいます。前作は時代性に相応しい内容ではあったけど、雰囲気でうまくしてやられたところもあったかも。デビュー作としては十分なもので、それに対して不満はないし、好きだった。時間が経つに連れ、同じような時期に出てきた近いアーティスト達も次々と新しい作品を出してくるなか、Youth Lagoon はどのように打って出るか期待してましたが、冒頭のように彼もがらりと進化してきた。プカプカした雰囲気は変らず残っているし、これがなくなってしまったら Youth Lagoon を聴く意味もないのでひと安心。そして、このセカンドでの曲作りは今までのものと比べて豊かなものになりました。生のアンサンブルとも思えるような楽曲が全編を通して繰り広げられ、本格的にサイケポップを感じさせる。どのような行程で制作したかよく分かんないんですが、ビデオ等の情報から推測するにサポート・アーティストはいそうですね。バンド化と言えるか分からないけど、ソロからバンド風に進むパターンはとても多いが、その全てがうまくいくとは限らない。でも、Youth Lagoon の場合は大成功です。ブログ発信世代がステップアップしていく時期になってますが、それらのアーティストの魅力のひとつである、ローファイ的な音楽性からくる親近感みたいなものは、成長していく過程で薄れていく。それはとてもいいことでもあるが、同時になんか寂しくもある。

8.5/10

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