Maribou State – “Blackoak”

Chris Davids(クリス・デヴィッズ)とLiam Ivory(リアム・アイヴォリー)からなるデュオ、Maribou Stateが、3年以上ぶりとなる新曲 “Blackoak” をNinja Tuneからリリースした。

この “Blackoak” は、複雑なエレクトロニクスとオーガニックな生楽器とヴォーカルを融合させたMaribouサウンドの典型的なスライスであり、長年にわたって熱狂的なファンを獲得してきた魅力的なフックを中心に構築されている。この曲は、 Maribou Stateの世界への再紹介としてだけでなく、サウンド的にもクリエイティヴな面でも、彼らの現在地を示すものであり、この後に続くであろう作品への意思表示でもある。

「この曲は、私たち自身にとっても、関係者全員にとっても困難な時期に書かれた」と彼らは説明する。「ここ数年、私たちは自分自身の感覚や、自分たちのルーツであるイギリスとのつながりについて葛藤し始めていた。世界が流動的な状態にあることは、この幻滅感を増幅させるように思えたが、そのことが、自分たちの出身地について自分たちが好きなものすべてを探求することにつながった。David BowieやThe Beatlesのようなアーティストから、The ProdigyやChemical Brothers、さらにはBurialやAphex Twin、Saultのようなミュージシャンたち、ジャングルからUK GarageやIDMまで、ここで生まれたすべてのエレクトロニック・ジャンル、そしてグラストンベリーや田園風景、イギリスの夏といったフェスティヴァル。”Blackoak” では、これらすべてのスピリットを捉えようとした。僕らにとって、この曲はこれまでの僕らの音楽の旅の頂点に位置するんだ」

イギリス中の人里離れた場所にDIYでスタジオを作り、友人やコラボレーターを招いた。”Blackoak” は、初期の作曲セッションでほぼ1日で書き上げられ(「僕らにとっては非常に珍しいことなんだ」)、その後の旅では、彼ら自身のアマチュア合唱団の助けを借りて完成させた–「友達をみんな呼んで、家の階段の吹き抜けでメイン・フックの “do that for you” を歌ってもらったんだ。全体的にかなりカオスで、彼らがそこにいる間は生産的なことよりもパーティーのようなものになったんだけど、そのすべてのエネルギーが曲にフィードバックされて、レコーディングしたヴォーカルがエンディングに命を吹き込んだんだ」。

問題の “Blackoak” とは、2021年の冬にこの曲の大部分が書かれた地域のことで、雪に覆われた森林に囲まれていた。フィジカル・リリースの一環として、バンドはウッドランド・トラストに寄付を行った。「幸運にも2人とも森林に囲まれた地域で育ったため、私たちは常に森林と強いつながりと親近感を持ってきた」