今さらですけど、Small Black って、Big Black を意識した名前じゃないですよね。元大黒さんの角刈りおじさんがやっている現有バンドの新作が久々に出るそうで、そっちも楽しみですが、その前に小黒さんの新作です。彼等のことを語るときの必須ワード Washed Out よりも早い段階で現在の4人組に変え、デビュー作から3年間貯めての2作目。でも、そもそも Small Black を始めた Josh Kolenik と、途中から加わった2人は、Small Black 以前に共に同じバンドに在籍していたので、バンド内の関係は結構長かったりするのですね。Washed Out は、現在の早い流れに取り残されまいと思う結果、無理矢理バンド編成にしたりして、(ライブに関してですが)なんか焦りみたいなものを感じてしまったが、Small Black の本作 Limits of Desire を聴いた時、凄く落ちついているなあと感じた。それはバンド内の信頼関係が早くから築き上げられていたかもしれないし、またはある種の開き直りみたいなものも感じる。バンドであることをあまり意識せず、彼等の持ち味であるエレポップな要素を壊すことなく制作されていて、リズミカルだしエレクトリック色が強い。そして初期のチルウェーヴ云々なぼんやり感は減り、明確なエレポップに向った。実際のライブではもっと生音感がきっとあるんだと思うが、作品としてこの結果に不満はありません。ただ裏を返せば、4人組である理由が薄いのも事実ですが。
7.0/10
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