夜、家に帰ってくると、暖かくなったせいか、もわ〜んと空気が重い。換気をしようと、窓を開けていると外からパン・パンと鳴る音が聞こえてくる。何の音か最初は分からなかったが、パンパンとなる音の間に、かけ声的なものも混ざっている。こんな時間に祭り?そんなわけないよね。もしかしてあそこの某有名人のボクシング・ジムの音? パンパン鳴っているのはサンドバックを叩いている音か。そういわれればそんな感じだ。でも、あそこからは結構距離が、風向きの関係と夜だったので良く聞こえてきたのかも。パスパスとなる感じはこのバンドも一緒。まぁ、ボクシングというよりは祭り囃子系ですが。もう説明する必要ないと思うが、メンバー4名は全てドラムという特異な編成のバンド。息を合わせて叩かれる挑戦的なドラムとヴォーカルの組合せで構成される独特なものは、本当に唯一無比。一度も聞いたことない人なら、太鼓パフォーマンス的なものを想像すると思うが、おおむね間違っていないと思う。ドラムのみとなれば、繰り返しと組合せになり、ミニマルなものになのは当然で、もしヴォーカルがなかったらバンドというよりはパフォーマンス集団な方になってしまいそうだが、彼等は違う。ヴォーカルが入るのに加えて、アプローチはクラウトやプログレッシヴにせよロックですから。最初の作品から聴いているけど、この新作では一段と構成に変化が出ていて、ヴォーカルの入れ方も色々と工夫がみられる。ドラムとヴォーカルだけでこの表現力は凄い。今までよりも曲になってきています。たまにそれ以外の楽器も入るものがあるけど、なんだろう。Lightning Bolt みたいにヴォーカルで操作しているのかも。このバンドはライブを観なけりゃ始まらないと、思っていましたが、このアルバムは作品として楽しめます。でもやっぱり観たいけど。
8.0/10
[soundcloud url=”http://api.soundcloud.com/tracks/77789192″ params=”color=000000&auto_play=false&show_artwork=false” width=” 100%” height=”166″ iframe=”true” /]