Merzbow & Lawrence English – Eternal Stalker

ARTIST : Merzbow & Lawrence English
TITLE : Eternal Stalker
LABEL : Dais Records
RELEASE : 6/3/2022
GENRE : experimental, minimal
LOCATION :

TRACKLISTING :
1.The Long Dream
2.A Gate of Light
3.The Visit
4.Magnetic Traps
5.The Golden Sphere
6.Black Thicket
7.A Thing, Just Silence

こと秋田昌巳とオーストラリア人サウンドスカルプチャー、による初の公式コラボレーション作品。彼はこの地域を「不安で落ち着かない」、製錬所や精製機械の病的な光にあふれ、どこかこの世のものではない、アンドレイ・タルコフスキーの広大な地獄の大作『ストーカー』で鮮やかにとらえられた限界のような質、このタイトルから引用している、などと評している。秋田も、’Eternal Stalker’ の初期のドラフトについて、「ディストピアSFオペラのサウンドトラックのような感じ」と語っている。機械的な恐怖と破滅的な未来のムードは、このアルバムの7つの強力な楽曲のそれぞれに浸透しています。

オープニングの “The Long Dream” では、板金に降り注ぐ雨、雷、金属音、崩壊する倉庫に響く残響音でステージを構成しています。すぐに大荒れになる。”A Gate Of Light” と “Magnetic Traps” では、電気的な破壊と鎖の音が轟き、容赦なく揺さぶりをかけてくる。”The Visit” と “Black Thicket” はより距離を置き、蒸気、錆、液体金属の地形を上から見下ろし、その暴力の明滅は銃声のように闇の毛布に呑み込まれる。これはノイズの最も本質的で不可解なものであり、陰鬱で、剛直で、不透明で、混沌と創造の禁じられた周辺を徘徊しているのだ。

秋田の音楽について、イングリッシュは「純粋にサイケデリックな強烈な基層、それは消費し、混乱させる」と述べている。摩擦と破壊の船酔いのようなうねりがリスナーを包み込み、聴覚的な降伏を強いる。「この感覚の飽和は陶酔になりうる。その証拠に、”The Golden Sphere” の中盤では、喧騒が微妙に遠ざかり、まるで銀河系の彼方にある死んだ星の共鳴のように、不気味なサイレン音が虚空に漂っているのが見える。そして、ゆっくりと毒々しいボリュームの壁が戻り、その周波数が擦り切れるまで信号を破砕し、嵐の目へと吹き飛ばしていく。それは、解像度の高い溶解の音であり、根こそぎにされ、固定されず、ついに形から解き放たれる。