Rise Carmine(William Brazel Colbert)が放つ「The Otherside」は、「人は必ず死に、今日という日の営みも明日には忘れ去られる」という冷徹な真理を根底に置いています。心拍と共に始まり、音楽が止まり照明が灯る瞬間に幕を閉じる人生という名のステージ。Colbertは本作を通じて、そんな儚い生の中で、現実と非現実の「中間(in-between)」に共に迷い込もうと呼びかけます。Calvin HartwickやEric Vanierといった精鋭スタッフと作り上げた音像は、雑音を遮断し、聴き手を濃密な静寂の奥へと引き込みます。
歌詞に込められたメッセージは、単なる虚無感ではなく、「消えゆく運命にあるからこそ、今この瞬間に寄り添う」という切実な願いです。湖畔の散策や石を投げる日常の風景から、次第に「時間の刻み」や「リミナルな空間(境界)」へと意識が移り変わる中、サビの「What’s on the otherside(向こう側に何があるのか)」という叫びが響き渡ります。Lebni Avitiaが監督し、Tavia Christinaらが肉体で表現した映像美は、形のない虚無を崩し、嵐の前の静けさの中で二人が一つに溶け合うような、一瞬の永遠を鮮やかに描き出しています。

