サイトアイコン out out

7年の潜伏を経てたどり着いた、聖なる響きとポップの臨界点——Kelsey LuがJack AntonoffやKim Gordonと共に紡ぎ出す、魂の救済と解放の全10曲

シンガー、ソングライター、そして作曲家であるKelsey Luが、前作『Blood』から7年の歳月を経て、ついに沈黙を破りました。2026年6月12日にDirty Hitからリリースされる待望のセカンドアルバム『So Help Me God』は、Jack AntonoffやYves Rothmanを共同プロデューサーに迎え、Sampha、Kamasi Washington、さらにはKim Gordonといった錚々たる顔ぶれが参加。現代音楽シーンにおける最も独創的な声の一つである彼女の帰還を告げる、記念碑的な作品となっています。

先行シングル「Running To Pain」は、オーケストラルで荘厳だった前作の作風から一転し、よりストレートなポップ・ディレクションを示唆しています。高揚感のあるシンセのフックと力強いドラムマシンのビートが響くこの曲は、青春映画のクライマックスを彷彿とさせる躍動感に満ちています。スペイン・ランサローテ島の荒涼とした火山地帯を舞台にしたミュージックビデオでは、映画『TITANE/チタン』のGarance Marillierと共演し、視覚芸術と音楽が密接にリンクする彼女ならではの世界観を提示しています。

全10曲で構成される本作は、歪んだギター、聖歌のようなコーラスのうねり、そしてダークな電子パルスが交錯する、映画的なスケール感を持った音像が特徴です。「影と解放」の間を揺れ動くこのアルバムは、音楽、ビジュアル、パフォーマンスが融合した多角的なプロジェクトとして結実しました。祈りのような切実な強度を持ちつつ、既存のジャンルの枠組みを軽やかに拡張していくKelsey Luの進化が、この一枚に凝縮されています。