メキシコを拠点に活動するアーティスト Lorena Quintanilla によるプロジェクト J. Zunz が、Rocket Recordsから3枚目となるアルバム『Obsidiana』を5月29日にリリースします。あわせて、John O’Carroll が手掛けた先行シングル「Silvia」のビデオも公開されました。本作は、占いや癒やしの道具として用いられてきた黒曜石(オブシディアン)を精神的なインスピレーションの源としており、彼女自身の「癒やしの旅」を多層的なエレクトロニック・サウンドへと翻訳した意欲作です。
サウンド面では、これまでのソロ活動や Lorelle Meets The Obsolete での作品以上に、激しさと穏やかさが共存する極端なコントラストを描いています。威圧的なドローンやミニマルな反復、そして空霊的なアンビエンスが優雅に絡み合い、Chris & Cosey を彷彿とさせるダンスフロア向けの楽曲からインダストリアルな質感までを網羅。唯一の協力者として Freddie Murphy (Father Murphy) が参加し、トランペットとシンセサイザーでアルバムの色彩をより鮮やかに彩っています。
歌詞の面では、個人的な探求と2026年現在の政治的・社会的な現実を交差させています。Lorena は、自分を取り巻く状況を抽象的な音の世界と切り離せないものとして捉えており、マントラのような反復と激しい騒乱が爆発する楽曲などを通じて、自身の内面をさらけ出しています。本作は、恐怖を剥ぎ取り、失われた夜を取り戻し、自分自身を再発見するための「カタルシスの具現化」であり、明確な意図を持って紡がれた再生へのステートメントと言えます。

