The Cowboys – Sultan of Squat

みんな揃った、さあ遊ぼう！ロックンロールの雄、The Cowboysが短い活動休止期間を経て、6枚目のLP『Sultan of Squat』で帰ってきた。この地に足をつけながらも冒険的な新作は、Keith Harman（ヴォーカル／キー）、Mark McWhirter（ギター）、Zackery Worcel（ベース）、Jordan Tarantino（ドラム）というオリジナル・ラインナップの再結成を意味する。リスナーの耳に笑顔をもたらすことを期待させるロング・プレイヤーである。

“Sultan of Squat “は、怪しげなキャラクター、気まぐれな隠れ家、そして奇妙なラブソングに満ちた13曲を磨き上げ、バンドが自分たちの中に入っていく軌跡をさらに加速させている。前作同様、The Cowboysはどのジャンルにも属さない。リード・トラックの「The Sultan of Squat」は、アメリカの娯楽に耳を傾けるような敬意を表しながら、暗く敗北的なユーモアの歌詞で幕を開ける。バンド結成から10年という歳月が培った繊細さと器用さで、彼らは一気にギアを上げていく。クラシカルな中西部のガレージ・パンク（「Raining Sour Grapes」）であろうと、ピアノ主体のパワー・ポップ（「Token Drifter」）であろうと、ウェスタン・スライド・ギターのポップ・ロック・バラード（「She’s Not Your Baby Anymore」）であろうと、The Cowboysは『Sultan of Squat』全体を通してただただ素晴らしいのだ。

これはグループとしてのThe Cowboysの最良の時であり、6枚のアルバムをリリースするのは容易なことではない。血と汗と涙の結晶を当時と現在のサウンドに注ぎ込んでいる。