Selvhenter – Mesmerizer

音楽のジャンルを超えて、より本質的なものへとまっすぐに向かうセルフェンターの音楽は、ポリリズム、アコースティックとエレクトリックのメロディ、ヘヴィ・ミュージック、即興の美からなる、印象的で直接的な身体的サウンド体験を生み出す。

2010年にコペンハーゲンで結成されて以来、ドラマーのJaleh NegariとAnja Jacobsen、サックス奏者のSonja LaBianca、トロンボーン奏者のMaria Bertelの4人は、楽器のセットアップから始まる音楽制作へのユニークなアプローチを築いてきた。即興的なフリー・ジャズのアプローチと実験的な電子音楽、アヴァンギャルドなノイズ／ポスト・パンクのソノリティがぶつかり合うトータルなサウンドに、4人のミュージシャンがのめり込んでいる。

約10年ぶりのフィジカル・アルバム・リリースであり、フランスのレーベル、ハンズ・イン・ザ・ダークからのデビュー作となる新作LP「Mesmerizer」は、この探求のプロセスを引き継いでおり、様々なパーカッシブな楽器や、繊細な質感を持つホーンやシンセサイザーによって、独創的で複雑なリズム・パターンを展開している。音の細部へのこだわりも、この新作では極限まで追求されており、アルバム・タイトルが示唆する開放的な聴覚の冒険をより魅力的なものにしている。これらの創造的な発展により、セルヴェンターの音楽は、新たな未知のムードと可能性を見事に保ち、同時に、推進力のある、濃密で、しばしば恍惚とする音楽という核となる要素を強化している。