Panoram – Keep Looking Where The Light Comes From

ARTIST :
TITLE : Keep Looking Where The Light Comes From
LABEL :
RELEASE : 11/7/2023
GENRE : , ,
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TRACKLISTING :
1.Feathers
2.I Can Only Repeat Your Love
3.Flat Stones
4.Valovola
5.Ages
6.The Wide House
7.Dove Done Come
8.Blank Sheep
9.There Is A Hole Here
10.Squid For A Day
11.Bucolica
12.Izzy Rob

昨年のアルバム『Acrobatic Thoughts』に続き、は『Keep Looking Where The Light Comes From』で自身の音楽世界をさらに深く掘り下げました。美とカオスの曖昧な境界を探求し、自信に満ちた姿を見せるプロデューサー。その結果、より彼らしく、そして驚きに満ちたアルバムに仕上がりました。

オープニング・トラックのFeathersは、Panoramならではのサウンドで、アルペジオを駆使したディストーションが、Animal CollectiveやBoards of Canadaが『Koyaanisqatsi』のサウンドトラックを手がけたような、遠い多元宇宙の方向へと飛翔。しかし、サイケデリックな漂いはPanoram独自のもので、繰り返されるフレーズによって不気味な感覚を呼び起こします。I Can Only Repeat Your Loveのデジタル・ギターとヴォーカル・ループは、まるでモニュメントが崩れ落ちるように構造が変化するほど。フルートと木管楽器の音色が耳を撫で、ささやくような声が変性状態を誘う『Flat Stones』。

アルバム全体を覆うこの夢のようなムードは、ミニマルな構成から引き出される最大限の効果。The Wide House』では、Laurie Andersonのバトンを受け取り、さまざまな意識状態をゆるやかにトリップ。『Blank Sheep』のピアノ・パターンは、シンセのアンビエンスに浮遊し、空っぽの夢に入り込むアイデアのよう。There Is A Hole Here』は、リズムがパルスに変わり、歌詞の内容とは裏腹に脳を混乱させる、もうひとつの突然変異的ループ。

Panoramは、ダンス、クラシック、アンビエント・ドローン、そしてアバンギャルド・ポップの洗礼されたファジーなひねりのバランスをとりながら、すべてのパズルのピースをひとつにまとめるような統一感のある作品に仕上げています。しかし、Panoramのプロダクションの確かさは、それが難なく聞こえるほど。この時点では、音楽はむしろ助産婦のようなもので、未来の自分の覚醒した意識を超現実的な効果で現しているのです。