Milo Korbenski – When You Gonna Tell ‘Em the Truth, Aaron?

新進気鋭の謎めいたブライトンのソングライター、Milo Korbenskiのデビュー・アルバム『When You Gonna Tell ‘Em the Truth, Aaron?』 は、お化けが出るような、ヘヴィでユニークなアート・ドリーム・インディー・ポップの見事なコレクション。

Milo Korbenskiは、特徴のない白いマスク、ステットソン、デニム・ジャケットを身にまとい、ブライトン出身の影を潜めた無名のソロ・ミュージシャン。しかし、ローファイなスラッカー・インディーを深く表現する彼の作品は、心の奥底から歌い上げるような親密さを感じさせる。セルフ・リリースの期間を経て正式デビューとなるこのニュー・アルバムは、限りなくキャッチーなフック、巧みな歌詞の言葉遊び、そしてシンプルであることを裏切るような無駄のない楽器編成が特徴。

WYGTETTAの音楽？(マイロ自身のスタイル）の音楽は、Kurt Vile、Helado Negro、Black Sabbath、The xx、The Cocteau Twins、Siouxsie Sioux、Jagwar Ma、Calvin Johnsonといった幅広いリファレンス・ポイントを横断しながらも、極めて特異なエネルギーを保持。マイロの根底にある非現実性は、ここに挙げたインディー寄りのアクトよりも呪術的であり、既製のホームスパン・カセット・サウンドは、彼が影響を受けたポップ・シーンのような小綺麗な光沢を超えた魅力を与えている。

真のストーリーテラーであるマイロは、「このアルバムのすべての曲は、うまくいっていない人間関係に耐えている機能不全の人物について歌っている」と語っています。このアルバムを通して、私たちはシュールで神話化された一連の物語を知ることになります。アルバム全体を通して、語り手の物語には正直さが欠けています。

Milo Korbenskiは、フルバンドを従えて（マスクとステットソン姿で）ライブを行い、Babii、Jeffrey Lewis、Art d’Eccoなど、華やかなステージで活躍するアーティストと共演。真の作家であり、無尽蔵の多作家であるマイロは、何の後ろ盾もなく、ホームレコーディング、デザイン、ストリーミング・プラットフォームでのセルフリリース（そして驚異的なリスナー数を記録）を行い、つい最近、初のレコード契約を結んだばかり。2023年5月にPhantom Limbから限定カセットとしてリリースされたこのVol.1は、数分で完売。