Manatee Commune – Simultaneity

ARTIST :
TITLE : Simultaneity
LABEL :
RELEASE : 7/19/2024
GENRE : , ,
LOCATION : Seattle, Washington

TRACKLISTING :
1.Love Tone
2.Mosaic
3.Cast
4.Path
5.Faulted
6.Amaat One
7.Closure
8.Cyclic
9.Touch Theme

シアトル出身の(別名Grant Eadie)が、4枚目のアルバム「Simultaneity」で待望のBastard Jazz復帰。瑞々しく躍動的なプロダクションはこれまでの作品と同様ですが、Eadieは空間とキャラクターの活性化において著しく成熟しています。標準的なソングライティングから一歩踏み出し、歌詞とは完全に切り離されたことで、このアルバムは、Manatee Communeが発表したどの作品よりも、アンビエント・ジャンルに近いものとなっています。
Manatee Communeがこれまでリリースしてきたどの作品よりもアンビエント・ジャンルに近く、しかもダンス・ミュージックの領域に片足をしっかりと踏み入れた作品。

「Simultaneity」は全体として、テクスチャーと時間の衝突の探求。麦の穂に吹く風、広々とした平原に降る柔らかな雨、流れ落ちる浜辺の砂を思わせる録音がミックスに流れ込み、温かみのあるドローンと上昇するメロディーにはね返り、安定したリズムときれいにシンコペーション。時にエレクトロニックでありながら、ヴォーカル・モチーフという形で常に存在する生の人間的要素。

このアルバムは、前作から明らかにポジティブな進化を遂げています。全9曲とも、生楽器やシンセサイザーの繊細な断片が催眠術のように絡み合い、合体することで、落ち着いた繊細な音楽性を表現しています。オープニング・トラックの「Love Tone」は、イーディーのパートナーである小さな声のメモが切り取られ、幽玄なヴォーカル・メロディに展開。クリスプなフェルト・ピアノが複雑なアルペジオを奏でる「Mosa」。
オラファー・アーナルズやキアスモスを彷彿とさせる温かみのあるサウンド。Path」と「Faulted」では、シンプルで要求の少ないベース・ラインが、そのシンプルさとは対照的に、様々なパターンが組み合わさってユニークな聴覚の形を作り出し、クライマックスでは満足のいく動きを見せます。アルバムは最終曲「Touch Theme」でクライマックスを迎えます。
幅広いオープン・シンセティック・コードが耳を温め、やがてねじれながら、おなじみのハウス・リズムに突き刺さるリズムの塊へと変化していきます。