Lindstrøm – Everyone Else Is A Stranger

Lindstrømは、2019年の ‘On a Clear Day I Can See You Forever’ 以来となる6枚目のスタジオ・アルバム ‘Everyone Else is a Stranger’ を携えて帰ってきた。アルバム・タイトルは、ジョン・カサヴェテスが1984年に発表した映画『Love Streams』のオリジナル・タイトルにインスパイアされたもので、彼の特徴であるコードを重ねたディスコ・エピックとフリーフォームな宇宙的航海が40分近くにわたって4曲収録されている。様々な意味で彼のキャリアを総括するアルバムであり、彼の様々な音楽的道筋をひとつのサウンド、ひとつのアルバムに集約している。

前作 ‘Everyone Else is a Stranger’ では、よりスローでメロウな雰囲気の作品に仕上がっていたが、2023年の ‘Everyone Else is a Stranger’ では、よりリズム重視のアップテンポなアプローチで、Lindstrømの尊敬するライブ・セットと完璧にマッチする楽曲が収録されている。とはいえ、このアルバムにはノルウェーのプロデューサーのトレードマークとなっている意外な展開も含まれており、デビュー以来基本的にすべてのトラックで使用してきたSolina String-Ensembleに加え、安価な中国製チェロとヴァイオリンを初めて演奏した音源も収録されている。

New Yorker誌で “スペース・ディスコの帝王” と称されたLindstrømは、その強迫観念的な仕事ぶりを常に美徳とし、都心のスタジオをモンスター・トラックを生み出す工場にしてきた。Todd Terje、Prins Thomas、Todd Rundgrenらとコラボレートし、LCD Soundsystem、Lana del Rey、Haim、Grizzly Bear、Flume、RAC、London Grammarなど多数のアーティストのリミックスを手がけている。