Haruspex Palace – Haruspex Palace

ARTIST :
TITLE : Haruspex Palace
LABEL :
RELEASE : 6/7/2024
GENRE : , ,
LOCATION : US

TRACKLISTING :
1.Distraction
2.Pyre
3.Valley Light Show
4.Lens Deliquesce
5.Plateau
6.Homecoming
7.Spyder
8.Antica

は、カーボロ出身でワシントン州ベリンガム在住のサウンド・エンジニア兼ソングライター、Casey Proctorのソロ・レコーディング・プロジェクトである。プロクターは、これまで数多くのソロ作品をリリースし、パシフィック・ノースウエストの中心的存在であるグレイルズとホーリーサンズに才能を提供し、最近ではシューゲイザーの奇才ベリティ・デンを結成してきた。メロトロン、op1、アコースティック・ギター、オートハープ、カシオ・ビート、エレキ・ギター・ループ、レイヤード・ヴォーカルを駆使し、強烈な自己反省、親密な孤立感、そして私たちの集団が求める片思いの内なる慰めといったテーマを巧みに探求している。

「Distraction」は、暖かく映画的な輝きの中で、物事を大きく切り開く。プロクターの声は、埃っぽいエレクトロニック・ワーブルと複雑なヴォーカル・ハーモニーに挟まれながら、きらびやかなマントラを循環させる。穏やかでバルーミーなボサノヴァ・グルーヴの 「Valley Light Show 」は、サイケデリック・プラスティックとスペース・エイジ・ファンタスティックを同時に奏で、無重力の弧を描きながら宇宙へと向かっていく。A面のクローズである 「Lens Deliquesce 」は、モリコーネのような言葉のない行進曲で、涼しい日の出の暖かな炎に向かっていく。コスミッシェ・ミュジックのゴッドファーザーたちとバイブし、誰かの悪魔との取引を楽しませる、根っからのファウスト的作品だ。

B面のオープニング 「Plateau 」は、あっという間に過ぎ去ってしまうが、それにもかかわらず、心地よくもあり不安にさせる穏やかな激しさを誘う。Bronksi Beatの失恋アンセム 「Smalltown Boy 」が流したのと同じ涙を流しながら、現代風にアレンジされ、独自のものに変化している。「Homecoming 」は、エレガントでメランコリックなタペストリーの中で、それぞれの歌詞とメロディが連鎖し、重なり合う、アート・ポップが延々と繰り返される。「Spyder」は、おそらくピックアップ・トラックの荷台で月明かりに照らされた素朴なドライブを繰り広げる。その美しさは曖昧でわかりにくいが、それにもかかわらず不機嫌な光景である。