Eric Chenaux Trio – Delights Of My Life

ARTIST : Eric Chenaux Trio
TITLE : Delights Of My Life
LABEL :
RELEASE : 5/31/2024
GENRE : ,
LOCATION : Condat Sur Ganaveix, France

TRACKLISTING :
1.This Ain’t Life
2.I’ve Always Said Love
3.Hello Eyes
4.These Things
5.Simply Fly
6.Light Can Be Low
7.Delights Of My Life

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Eric Chenauxの前作『Say Laura』(2022年)のリリース後、ガーディアン紙は “このカナダ人ソングライターは、ポピュラー音楽界で最も偉大な歌声の持ち主のひとりであり、強烈にロマンティックな Chet Bakerのような楽器は、霧の中を激しく飛び交う紙飛行機のように、突き刺さるような方向性を持って浮遊している” と書いた。アンカット誌は彼の歌唱術を「希少な蘭のように繊細で愛らしい」と評し、レコード・コレクターズはこのアルバムの「崇高なエイリアン・バラード」を賞賛している。

『Delights Of My Life』は、このシンガー/ギタリストの新たな幕開けとなり、トロントを拠点に活動するRyan Driverがウーリッツァー・オルガンを、Phillipe Melansonがエレクトロニック・パーカッションを担当するエリック・シェノー・トリオを正式に紹介する。ドライバーは長年のコラボレーターであり、シュノーのソロアルバムにも何枚か参加している(2010年の傑作『Warm Weather With Ryan Driver』のタイトルにもなっている)。メランソンには、バーニス、ジョセフ・シャバソン、U.S.ガールズ、そしてシュノー自身の実験的レーベルRat-driftingからリリースされたインポッシブル・バーガー・プロジェクトなど、多くの参加作品があるが、2人がレコーディングにプレイヤーとして全面的に参加するのはこれが初めてである。

『Delights Of My Life』は、シュノーの前作『Delights Of My Life』から、時代を超えた古典的なジャズを取り入れたバラードへの転回という点で、さまざまな意味でさらに進化している。フランスの片田舎にあるシュノーのスパルタンなホーム・スタジオで一緒にレコーディングしたこのアルバムでは、ドライバーのハーモニックに歪んだオルガンとメランソンのエレクトロアコースティック・サンプリングとパーカッションが、新発見の方法で時を刻んでいる。以前は、フリーズ/サステイン・ペダルとミニマルなリズム・トリガーでパルスと和音の基礎を作り出していたが、メランソンは、アコースティックとエレクトロニックとの境界を曖昧にする流動的なサンプリング・パーカッション(ティンパニ、ケトル・ドラム、ウッドブロックなどオーケストラの音色を含む)をライブで展開することで、表情豊かで複雑な色彩でタイムキーピングを描き出している。 ドライバーはまた、曲のアレンジにおける彼の役割(『セイ・ローラ』でのサポート・プレイに顕著)を高め、ウーリッツァーでコードとメロディーを紡ぎ出し、シェノーの特徴であるフライド・ギター・ソロとジューシーな歌声をより際立たせている。 トリオの両メンバーは、このアルバムの冒頭を飾る、ファズとリングモジュレーションを駆使したスウィング「This Ain’t Life」での10分間に及ぶ力強い歌唱を筆頭に、ダルなバッキング・ヴォーカルを披露している。 このアルバムに収録されている7曲はすべて、グルーヴし、揺れ、煮えたぎるような輝きを放ち、これまでのシェノーのディスコグラフィーの中でも最高だ。

Chenauxの曲は、ジャズ・スタンダードのように聴こえる不思議な力を持っている。 しかし、もちろんこれらはすべてオリジナルであり、作曲的にも解釈的にも、独特のアヴァンギャルド/アウト・ミュージックのレンズを通して曲げられている。『Delights Of My Life』は温かな親しみやすさを感じさせながらも、シュノーを、反抗的に、ヴィルトゥオーゾ的に、そしてジェネリックに、唯一無二の存在として際立たせ続けている、実験的な破壊力と遊び心、さらには茶目っ気さえ感じさせるイコノクラスムで、豪快に貫かれている。