Desiree Cannon – Radio Heat

『Radio Heat』は、Desiree Cannonの2作目のアルバムであり、星座、水路、宇宙の前兆といった彼女の世界へさらに一歩踏み込んだ作品。彼女のデビュー作『Beach Sleeper』と同様、このアルバムはまとまりのある、しかし多様な曲の集まりであり、それぞれがこのアルバムの音の多元宇宙への入り口として機能しています。ダークでリンチ風のバラード「Latigo」、サーフィンにインスパイアされたきらびやかな「Tower」、モダンでハートウォーンなワルツ「Fault Line」。

このアルバムは、『Radio Heat』という核となるコンセプトを中心に統一されています。それは、人間の感情を空間と時間を通して永遠に伝達し続ける集合的な電気エネルギーと、美、意図、芸術の行為を通してそのエネルギーを変換する私たちの能力です。このように、コンセプトとアルバムとしての『Radio Heat』は、さまざまな形で痛みを歌に変換します。キャノンのカントリー音楽からの影響とソングライティングのインスピレーションがアルバム全体に織り込まれている一方で、『Radio Heat』は様々な音楽スタイルを含む広がりを見せており、結局のところ、悲しみが去り、美が溢れる未来を見据えた、現代のサウンドトラックなのです。

『Radio Heat』は、2020年から2021年にかけて、ビッグ・サーの人里離れた丘の上でテープに録音されました。ニュースのサイクルから切り離され、星々の間にいることで、これらの曲は、その創作を取り囲む荒々しく、驚異的なエセレンの土地に合わせて想像し、再構築することができました。