Milo Korbenski – “Rooster”

新進気鋭の謎めいたブライトンのソングライター、Milo Korbenskiのデビュー・アルバム『When You Gonna Tell ‘Em the Truth, Aaron?』 は、お化けが出るような、ヘヴィでユニークなアート・ドリーム・インディー・ポップの見事なコレクション。

Milo Korbenskiは、特徴のない白いマスク、ステットソン、デニム・ジャケットを身にまとい、ブライトン出身の影を潜めた無名のソロ・ミュージシャン。しかし、ローファイなスラッカー・インディーを深く表現する彼の作品は、心の奥底から歌い上げるような親密さを感じさせる。セルフ・リリースの期間を経て正式デビューとなるこのニュー・アルバムは、限りなくキャッチーなフック、巧みな歌詞の言葉遊び、そしてシンプルであることを裏切るような無駄のない楽器編成が特徴。

WYGTETTAの音楽?(マイロ自身のスタイル)の音楽は、Kurt Vile、Helado Negro、Black Sabbath、The xx、The Cocteau Twins、Siouxsie Sioux、Jagwar Ma、Calvin Johnsonといった幅広いリファレンス・ポイントを横断しながらも、極めて特異なエネルギーを保持。マイロの根底にある非現実性は、ここに挙げたインディー寄りのアクトよりも呪術的であり、既製のホームスパン・カセット・サウンドは、彼が影響を受けたポップ・シーンのような小綺麗な光沢を超えた魅力を与えている。

Posted on 02/06/2024