Mal Not Bad – “AP”

ロサンゼルスを拠点に活動するミュージシャン、プロデューサー、ヴィジュアル・アーティストのMal Not Badは、2021年にEP『In Free Fall』でデビューし、2022年にはMal名義でEP『Continuous Short Feature Film』をリリース。それ以来、彼らは2024年にリリースされる新たなプロジェクトを制作中。

“AP” は、Mal Not Badの最新EPのドリーミーなアンビエンスとエレクトロニックなプロダクションのタッチをベースに、サンプリングと生楽器のうずまくようなブレンドを取り入れたもの。エコーするアート・ポップ・ギターが、シャッフルするドラムや脈打つエレクトロニック・ビートとバウンドし、広々としたサウンド、移り変わるダイナミクス、オフキルターなメロディーのバランスを注意深く作り上げています。Mal Not Badはこのトラックを自らプロデュースし、James Krausse(Porches、Beyoncé、Margaret Glaspy)がミックスとマスタリングを担当。彼らのプロデュースにより、特に後半、催眠術のようなリズムがトラックを締めくくるにつれて、トラックは昇華され、磁気的な没入感をもたらします。それぞれの要素が相まって、Mal Not Badの音の世界の輪郭を形作っており、それは合成的であると同時に有機的であると感じられるもの。

テクノロジーや合成された現実は人間の経験を高めることができるけれど、その影響は人間の独創性や個性を傷つけることもある。AP “はこのコンセプトに触れようとしています。

彼らのEPと同様、”AP” もビジュアル作品。この曲の付属ビデオには、ダンサー兼振付師のAlyssa Allen(Billie Eilish, Emmit Fenn)と共に制作したMal Not Badのソロ・ダンス・パフォーマンスが登場。

このトラックについてMal Not Badは、「(鏡や投影されたフィードバック・ループを通して)顔のない人間が何人いるかという遊びをしながら、ストームトルーパーのようなディストピア的な、コピーペースト/ロボット的な感覚から始めたかった」と語っています。徐々にパフォーマンスとビジュアルが人間性を加え、個人主義に戻っていきます。

Posted on 11/07/2023