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「歌詞として伝えるべき言葉」が、悲劇の先にあった。カナダのMATADORが全編ボーカル導入という大胆な変貌を遂げた新章『Above, Below and So』を発表

カナダを拠点に活動するポストロック/ポストメタル・バンドMATADORが、ニューアルバム『Above, Below and So』を2026年2月27日にChurch Road Recordsからリリースすることを発表した。本作は『They Were Here Before Us』『The Surge』に続く彼らの3枚目のアルバムとなる。リリースに先駆け、アルバムの幕開けを飾る楽曲「The House Always Wins」が公開された。

特筆すべきは、この「The House Always Wins」がMATADORにとって初めてボーカルを取り入れた楽曲である点だ。バンドの創設者でありメインソングライターのJames Kirkは、これまで「歌詞として伝えるべき重要なことがない」と感じていたため、過去の作品はすべてインストゥルメンタルだったと語る。しかし、親しい友人の死という悲劇に直面したことで、言葉が自然と溢れ出してきたという。

James Kirkにとって、この曲の執筆とレコーディングはカタルシスを得るためのプロセスであり、アルバム全体のトーンを決定づけるものとなった。この一曲が扉を開いたことで、アルバムの他の楽曲にも歌詞が付随することとなり、バンドにとって大きな進歩を象徴する一作に仕上がっている。友人の喪失という深い感情が、MATADORのサウンドに新たな次元の深みをもたらした。