PortisheadやMassive Attack、そして自身のバンドBeak>のベーシストとして知られるBilly Fullerが、キャリア初となるソロ・デビューアルバム『Fragments』のリリースを発表し、オープニング曲「Rummer」を公開しました。本作は彼の飽くなき創造性の産物であり、先行曲について本人は「ベースとリズムマシン、Korgのシンセを手に、Kraftwerkがイギリスのスキー番組『Ski Sunday』のテーマ曲を作ったらどうなるか、という試みなんだ」とユーモアを交えて語っています。
アルバムの制作背景には、2025年にBeak>の共同創設者であるGeoff Barrowが北米ツアーを最後に脱退し、バンドが活動休止に入ったという転換点がありました。Fullerはこの期間に、過去数年にわたり自宅スタジオで書き溜めていた楽曲の断片(Fragments)を再構築。ほぼ全ての楽器を自ら演奏し、独力でアルバムを完成させました。それは単なる「ベーシストの作品」の枠を超え、彼自身の音楽への愛を凝縮したパーソナルな記録となっています。
ソングライティングにおいて、彼は主にベースから作曲を始めますが、技巧を誇示することには興味がないと断言しています。例えば「Won A Synth」という楽曲は、4本のベースギターとドラムビートのみで構成されていますが、そこでの意図はテクニックの披露ではなく、あくまで感情を揺さぶることにあります。Fullerは「私は感情を扱うビジネスをしているんだ」と語り、テクニカルな側面よりも、音楽が持つ情緒的な響きを重視した姿勢を強調しています。

