Sasha Renkas – Safe Place

キエフ（ウクライナ）生まれのSasha Renkas（サーシャ・レンカス）は、Antennaとして約10年間音楽を作り続け、多くのEPとフルアルバムをリリースした。現在、彼は異なる種類の音楽を作りたいという衝動に従っている。その結果、アブストラクトなポップ・バラードからアンビエントな映画音楽まで、スローで親密な夜の音楽が収録されたフル・アルバムが完成した。時には、ケイト・ブッシュのインストゥルメンタルのような、リバーブに包まれたような、あるいはロキシー・ミュージックにダブや90年代のトリップホップを加えたような、内向的なサウンドにも聴こえる。

“今回、僕はこのアルバムを作るにあたって、作曲をし、楽器をライブで演奏したかったんだ。主に古いシンセサイザーやその他の楽器を使い、80年代のリバーブ・マシーンを多用した。オランダに移住する前、僕は90年代のキエフで育ったんだ。経済的な混乱に囲まれ、何年も鎖国を続けてきたキエフには、様々な年代の音楽が奇妙に混ざり合っていた。奇妙な初期のウクライナの映像文化に付随して、私はテレビで見たミュージックビデオに魅了され、そこに所属したいと思った。私は本当の意味で大人になれなかったのだろう。現実の生活とは切り離された、時を超えた真空地帯をカウボーイのように漂っていた。このアルバムをサーシャ・レンカスとしてリリースすることに決めたのは、このアルバムがとても個人的で純粋で、誰もがまだ生きていて安全な、広々とした霧のかかった場所から生まれたものだと感じたからだ。