Saint Abdullah & Eomac – A Vow Not To Read EP

Saint Abdullah and Eomacは、ニューヨークを拠点に活動するイラン系カナダ人の兄弟、Mohdi MehrabaniとMohdi Mehrabani、そして数年前にPlanet Muから素晴らしい ‘Cracks’ LPをリリースしたアイルランドのウィックロー出身のプロデューサー、Ian McDonnellことEomacによる遠距離で進行中のコラボレーションである。彼らは今年の夏にようやく会うことを望んでいるが、昨年Nicholas Jaarのレーベル、Other Peopleからアルバム ‘Patience of a Traitor’ をリリースしている。

2019年に一緒に仕事を始めた当初、彼らはお互いの作品のファンであり、Saint Abdullahはアウトボードのアナログ機材を使い、Eomacはボックスで制作していたが、生々しさとサンプルの多用、極端なコントラストで互いを補完していた。

情報戦に巻き込まれ過ぎないことを暗示するタイトルを持つこのEPは、音楽の受け渡しと直感的な作業によってトラックを構築することを基本とした、コラボレーションの経験則のようにも聞こえる。

ビートレスのオープニング、タイトル・トラック “A Vow Not To Read” から、Shia Mournersのサンプルを使ったヒップホップ・ペースの “Wali”、Aquiles Navarroがトランペットを吹く “Mother I Couldn’t Sleep” の間延びしたクランチー・スローモーまで、この5曲は異なるスピードで疾走する。”Toes In The Hummus” はビー玉を揺らすようなリズムだが、EPはすべて太いコードで支えられており、混沌が湧き上がる中でもまとまりを感じさせる。