Public Memory – Elegiac Beat

過去7年間、Public Memoryはアナログ・シンセサイザー、オーガニックなパーカッションを混ぜた電子ビート、ローファイなサウンドデザイン、そして硬質なアンビエンスという独特の手法で、不気味で影のある世界を作り出してきた。

Public Memoryの新譜 ‘Elegiac Beat’ の最初の数秒は、私たちをすぐにその世界に引き込む。メディアレスで、感覚的にA地点からB地点へ突然移動するような感覚。しかし、しばらくすると、ここに明るさがあり、影が脇に追いやられ、ダブやクラウトロックの中にジャズやファンクがあることに気がつくのだ。これは、Public Memoryを新たな境地へと押し上げる、見慣れない曖昧なムードである。前作に登場した曇った光や空洞のある建物を通り過ぎていくが、時折足取りが軽くなり、端に金色の靄がかかっているようだ。

‘Elegiac Beat’ は2つの場所の間にあり、その境界線をまたいでいるため、それがもたらす光が直接太陽から輝いているのか、それともあの壮大なボールルームの世界を通してぼんやりと反射しているのか、私たちにはわからない。