Paavoharju – Y​ö​n mustia kukkia

ARTIST :
TITLE : Y​ö​n mustia kukkia
LABEL : Records
RELEASE : 9/8/2023
GENRE : , ,
LOCATION : Tampere, Finland

TRACKLISTING :
1.Unohtaa
2.Haihtuu
3.Pyhään aukiopaikkaan
4.Maailma jota ei ole
5.Unen poika
6.Taas pyörteisiin eksyn
7.Yön mustia kukkia
8.Marian kierto
9.Rasia
10.Jää
11.Fosforihohteinen luuranko
12.Solmu ajassa
13.13

2021年の初冬、Lauri Ainala(ラウリ・アイナラ)は、ソルム邸として知られる廃墟と化した建物の地下で、ガラスネガの墓場を発見した。すでに侵食が進み、100年近く前のガラス板の多くはきれいに拭き取られていた。絵の中には、幽霊のようにぼろぼろになった影が描かれ、すでに埋もれてしまった人たちを手招きしているものもあった。これらの写真に触発され、新しい音楽が生まれ始めたが、それは最初から、スタイル、サウンドスケープ、雰囲気という点で、パーヴォハルジュの最初の2枚のアルバムを引き継いでいるように感じられた。’Yön mustia kukkia’ は、朽ち果てたガラスのネガの端から芽を出し、 Recordsのために録音された3部作の第3部が誕生した。

近年、のライブ・ラインナップで歌っているAnniina Saksaは、幽玄な世界を表現し、新作の原動力となっている。Saksaは、ガラスネガの精神を見事にとらえた歌詞のほとんども書いている。前作 ‘Yhä hämärää’ と ‘Laulu laakson kukista’ でも知られるサヴォンリンナの誇り、Toni Kähkönen、Joose Keskitalo、Johannes Pitkänenが参加している。

新しいものと古いものの対話は、さまざまなレベルで行われている。アイナラは、20年前に破棄されたと思われていた録音を発見した。それらは、繊細な詩を語るJenni Yaberと、Mimosa Virtanenのヴィルトゥオーゾ的な歌唱である。音のパレットを広げ、統一的な要素として機能しているのがTeemu Eerolaのヴァイオリン・パートだ。 アルバムの素材はフィンランドの様々な場所で録音されたが、アイナラの古いデスクトップ・コンピューターとModPlug TrackerやCool Editといった20年以上前のソフトウェアを使って、サヴォンリンナでまとめられた。アルバムのハムやブンブンという音は、ガラスのネガを音に変換したものだ。

アルバム・アートはビジュアル・アーティストのSini Kosonenが手がけた。様々な拡大レンズや歪曲レンズを通してガラスネガが見せるディテールを捉え、アルバムにふさわしいメランコリックでゴーストのような雰囲気を作り出した。アイナラのほか、ラウタヴァーラとオッリ・アーニがプロデューサーを務めている。アルバムのタイトル “Yön mustia kukkia(夜の黒い花)”とタイトル曲の歌詞のほとんどは、アイナラの8歳の娘レッパが考えた。