Orcas – Under the Milky Way

2014年の『Yearling』以来10年の沈黙を破り、Rafael Anton IrisarriとBenoît Pioulardは、Morr Musicからリリース予定の3rdフルレングスの先駆けとして、1988年のThe Churchのアンダーグラウンド・ヒットのバージョンである「Under the Milky Way」でOrcasとして戻ってきました。過去10年間の喪失、失恋、転居を通して学んだ多くの教訓を胸に、デュオは共同作業への新たな情熱をもって、自分たちの生活と創造的なアプローチを再構築するインスピレーションを見いだしました。ベルベットのようなパッド、イリサリの独特のギター・トーン、ピウラードの個性的なバリトン・ヴォーカルによる広々としたミッドテンポのアレンジを土台にした「Under the Milky Way」は、瑞々しく宇宙的な充実感の中で、断固として強さを増していきます。

Broadcastの “Until Then”（2012年）やMy Bloody Valentineの “Don’t Ask Why”（2014年）を含むこれまでのOrcasの解釈は、ミニマリズムやけたたましいリバーブなど様々でしたが、ここではステレオフィールドの隅々までソースのメランコリックな荒野を喚起しています。イギリスのニューウェーブ、ドリームポップ、印象主義に影響を受けたと語るOrcasは、ミュージシャンとして、また友人として、彼らの絆を垣間見ることができます。

静かな月夜のドライブのように展開する “Under the Milky Way”。krankyやMorr Musicの多くのソロ・アルバムで聴くことができるPioulardのアヴァン・ポップ・センスと、強烈なハーモニーの質感を持つサウンドの壁を好むIrisarriの自然な組み合わせ。