Musique Infinie – Earth

ARTIST : Musique Infinie
TITLE : Earth
LABEL :
RELEASE : 2/7/2024
GENRE : ,
LOCATION : Switzerland

TRACKLISTING :
1.Creation
2.Destruction

Musique Infinieは、FeldermelderことManuel OberholzerとNoémi Büchiの共同プロジェクト。からリリースされた彼らのアルバム『Earth』は、第24回Videoex国際実験映画祭のために制作された、Alexander Dovzhenkoの画期的な1930年のサイレント映画『Zemlya』(『Earth』)のために自発的に作曲されたライブ・スコアに基づいています。20世紀初頭の映画製作の傑作としてよく挙げられるこの映画は、ウクライナの農業集団化を扱ったもの。スイス人デュオは、この映画を、深い没入感と非常に喚起的な、雰囲気豊かなエレクトロニック・サウンドスケープで補完しました。単独の音楽作品としてリリースされた2人組のアルバム『Earth』は、BüchiとOberholzerのコラボレーションの真髄を捉えたもの。

Oberholzerは近年、作曲家、音楽家、サウンドデザイナー、インスタレーション・アーティストとして高い生産性を誇り、ソロアルバムを多数リリースしているほか、Sara OswaldやJulian Sartoriusといったアーティストとのコラボレーション盤も多数発表。一方、Büchiはソロの作曲家、サウンド・アーティストとして、電子音響のテクニックを駆使した「世界の終わりのためのシンフォニック・マキシマリズム」を創作。ふたりとも多作で多才なアーティストであり、コンセプチュアルな作品を得意としますが、Musique Infinieとしてのコラボレーションは即興的で、直感的なものです。彼らのセッションは、理論的な質問や美学的な議論よりも、感情や思考の交換から始まります。作業に取り掛かると(しばしば数時間)、彼らはほとんど話をしません。彼らは『Earth』にも同じように取り組み、一緒に自由に即興演奏し、その過程で映画のオリジナル・スコアから厳選したいくつかのサンプルだけを使用しました。

彼らの自由奔放なアプローチは、映画固有の矛盾に完璧に対応する美的両義性によって特徴付けられます。詩的なイメージと哲学的な厳密さで社会政治的主題にアプローチし、伝統性と現代性の描写を並置した作品。BüchiとOberholzerは、ある瞬間には親しみを感じさせ、次の瞬間には未来的で不気味なものへと変化する音や音楽的モチーフを用いながら、アンセミックでありながらエレジアックでもあるようなモチーフに取り組んでいます。”ゼムリア”のための彼らのスコアは、映画の単なる解釈として理解されるのではなく、むしろその美的、感情的な特質を彼ら自身の言葉で再解釈、あるいは再交渉しているのです。『Earth』は、彼らの音楽的パートナーシップの核となるものを簡潔に描いたアルバム。