Manchester Collective – NEON

ARTIST :
TITLE : NEON
LABEL :
RELEASE : 6/23/2023
GENRE : ,
LOCATION : Manchester, UK

TRACKLISTING :
1.Manchester Collective, Hannah Peel – Neon 1: Shinjuku
2.Manchester Collective, Hannah Peel – Neon 2: Born of Breath
3.Manchester Collective, Hannah Peel – Neon 3: Vanishing
4.Manchester Collective, Lyra Pramuk – Quanta
5.Joy Boy (digital-only track)
6.Double Sextet: 1. Fast
7.Double Sextet: 2. Slow
8.Double Sextet: 3. Fast

の4作目となるスタジオ盤『NEON』は、その核心にパラドックスを含んでいる。しかし、このアルバムは、このグループによる最も明るく、爽やかで、楽観的なアルバムでもある。ここでは、魅惑的な夜想曲のような Hannah Peel と Steve Reichのリズムが、Lyra PramukとJulius Eastmanの不穏で内省的な作品という異なる種類の音楽と並んでいる。

ピールは、自身の表題作について、「ネオンそのものが豪華さと退廃、にぎやかな活動と孤独である」と記している。これは問題の核心を突いている。

電子音とフィールド・レコーディングがレコードを貫いている。タイトルにもなっている「Neon」では、ピールが東京・新宿駅のサンプルを使って、生命に満ち溢れた音楽シーンを呼び起こしている。彼女の陽気な音楽は、アルバムの最後を飾るスティーブ・ライヒのピューリッツァー賞受賞作品「ダブル・セクステット」を反映している。ダブル・セクステットでは、コレクティヴの6人のメンバーが、自分たちの録音を相手に名人芸を競い合う。

また、プロデューサーのLyra Pramukは、カルロ・ロヴェッリの量子物理学に基づく作品「The Order of Time」にインスパイアされた「Quanta」で作曲家デビューを果たした。「普遍的な時間など存在しない。「クアンタは、私たち一人ひとりが、自分の人生をどのように時間がなぞるのか、個々の感覚を持っているという概念を探求しています」。

Julius Eastmanの’Joy Boy’も同様に時間に執着している。これはデジタル革命以前の時間であり、へこんで穴のあいたテープのスプールが、距離を越えてメッセージを伝達する。