Feiertag – Roots

ARTIST :
TITLE : Roots
LABEL :
RELEASE : 10/20/2023
GENRE : , , , ,
LOCATION : Utrecht, Netherlands

TRACKLISTING :
1.Nostalgia feat. WAAN
2.Keep Your Head Up feat. Noah Slee
3.Feel Me feat. Nego True
4.re:solution
5.Ballon Sogni feat. Falle Nioke
6.Didn’t Know Why (You Lost Your Soul)
7.Come Back
8.Queen & King feat. Rhi
9.Reverie feat. Robin Kester
10.Law of Attraction feat. OSHUN
11.Love Hills ft. Nego True
12.Waiting for Tomorrow feat. Leonard Luka
13.Violet (You & Me) ft. Oli Hannaford
14.Give a Little feat. Pete Josef

オランダのユトレヒト出身のプロデューサー兼ドラマーであるJoris (ヨリス・ファイエルターク)は、オーガニックな要素とシンセサイザーの要素を絶妙なバランスでブレンドした音楽を作り、しばしばハープやカリンバなどの楽器と組み合わせた独創的なシンコペーションのリズムを用いる。

‘Roots’ は、尊敬するドイツのレーベルからの3枚目のアルバムである。1stアルバムではキャッチーなフックと多数のゲストヴォイスに、2ndアルバムではよりディープなブレイクビーツワークアウトに関心を集中させてきたジョリスは、この2つの間のスペースに心地よく収まるものを提供する時が来たと感じていた。このLPには、世界中から多数のヴォーカリストが参加しているだけでなく、プロデューサーが無名のサンプルやサウンドで遊びながら、新たな方向性を見出し、ダークとライト、メジャーとマイナー、新しいものと古いもの、高揚するエレクトロニカとソウルの間のスイートスポットを見つけようとしている。

このアルバム・フォーマットによって、フェイエルタークは彼自身の個人的な人生や経験だけでなく、音楽的コラボレーターたちのスナップショットを提供することができる。クイーン&キング』では、トゥルー・ソーツのレコーディング・アーティストであるRhiが、自立への努力と自己価値の理解について説得力のある物語を紡ぎ、” Feel Me” では、ネゴ・トゥルーがパートナーとの同棲と家庭を持つことへの野望を打ち明け、次のステージとして、”Law Of Attraction” では、ワシントンD.C.のインディー・ヒップホップ集団であるOSHUNが、子育ての喜びと挑戦について語っている。

他のところでは、”Keep Your Head Up” でNoah Slee’のソウルフルな美学とフェイエルタークの陰鬱なマイナーキーの楽器編成が融合したり、Ballon Sogniで伝統的なアフリカのバラフォン、幽玄な合唱団、Fallon Niokの妥協のないヴォーカルが、ほとんど別世界のようなものを作り出している。

Sonar Kollektivのようなファミリー志向のレコード・レーベルに所属することは、新しいレーベル・メイトや旧友と仕事をする機会にもなる。オランダ人でレコーディング・アーティストのWAANは、”Nostalgia” のゴージャスなジャズとエレクトロニクスの融合でそれを実現し、UK南部のソウル・ボーイ、Pete Josefは、”Give A Little”の熱狂的なドラムに温かみのあるアコースティックなフィーリングを提供している。また、”Didn’t Know Why (You Lost Your )” のように、レーベルのバック・カタログからゴージャスなヴォーカルをサンプリングする機会もある。

他には、オルタナティヴR&Bアーティストで新星のLeonard Lukaが、豪華な “Waiting For Tomorrow” に瞑想的なヴォーカルを加え、ロンドンを拠点に活動するシンガーのOli Hannafordが、妖艶な “Violet (You & Me)” に謎めいたアクセントを加え、同じくオランダの同胞であるRobin Kesterが、”Reverie” のぼんやりとしたドリーミーな雰囲気を見事に彩っている。

親密な瞬間を伝えるのに言葉が必要ないこともある。”re:solution” のようなアルバム・カットは、エモーショナルで痛烈なアフリカの聖歌隊、ピッチを落としたギター、空洞のあるドラムが、個人的な喪失の予感についての感情を伝えると同時に、高揚感のあるエレクトリックなモダン・ダンス・フロア向きの音楽で、同じ著名なBicep、Four Tet、Floating Pointsの流れを汲んでいる。執拗なヴォーカル・サンプル、コルグ・ピアノのスタブ、重みのあるベースラインが印象的な「Come Back」は、Caribou meets Jamie XXのような雰囲気を持っているが、リラックスした環境で聴くこともできる。今回もジョリスは、自分の音楽が花開く場所を見つけながら、自分の身近な音楽圏以外のアーティストと仕事をすることで、自分自身に新たな挑戦をしている。新しくてエキサイティングな才能に光を当てようとする彼の果てしない探究心、そして古いものを発見し、新しいものを再発明しようとする彼のたゆまぬ努力は、今後何年にもわたり、彼の新境地を開拓し、新たなフォロワーを獲得していくに違いない。