Mahne Frame – I gave my legs to a snake EP

ARTIST :
TITLE : I gave my legs to a snake EP
LABEL :
RELEASE : 1/5/2023
GENRE : ,
LOCATION : Sydney, Australia

TRACKLISTING :
1.FADE OUT
2.WALK LIKE
3.FLAWED
4.VACATION
5.LONER 3
6.FENCES

ベルリンのレーベルから、彼の汎太平洋的なレイヴ・ポップを故郷に持ち帰った(発音はmah-nay frame)。このオーストラリア人ミュージシャン兼プロデューサーは、過去4年間、日本で21 N FUNというアイデア集団と共に、キッチンシンクのようなエレクトロパンクの美学を発展させてきました。抑圧された怒りと孤独が張り詰めたこの2枚のEPは、アヴァン・ポップ・パフォーマー、Kirin J Callinanのツアー・ドラマーとしての東京での最終公演から、東アジアの巨大都市に取り残され落ち着かないまま国境が閉鎖されるまでのFrameの旅をたどったもの。その結果、2019年の『Kiss My Ass, Death』と2020年の『Mad World』が生まれ、前者の “RIP KEITH FLINT”のプロディジーのフロントマンへの賛辞のようなアンビエントな陰鬱さと、後者の “SOMETIMES I TRY NOT TO CARE (feat. Tohji)”の苦いうなり声が交錯。

オーストラリアのシドニーから100キロほど内陸に入った、風光明媚なブルー・マウンテンズに位置するカトゥーンバという小さな故郷にようやく戻ってきたフレームの最新作『I gave my legs to a snake(蛇に足をあげた)』は、恨みのグリップを緩め、広々とした空間と地理的な隔離の快適さに戻っていくような作品。”FLAWED”や “VACATION”のようなトラックは、ビートを多用した彼の初期の歌唱から、jonatan leandoer96としてのYung Leanの儚げな歌唱や、Joanne RobertsonとのDean Bluntのコラボレーションを彷彿とさせる、よりフォークに傾倒したソングライティングへとギアをシフト。しかし、アンダーグラウンドのグローバル化したトレンドに追随するのではなく、フレームのそれは、彼の環境に対するシンプルな反応であり、人口密度の高い日本の大都市におけるスクーターの騒音とコンパクトな機動性を、オーストラリアのブッシュの人里離れた場所におけるギターのアコースティックな探求に置き換えたもの。

リード・シングルの “WALK LIKE”は、内向的な性格でありながら、ミュージシャンやパフォーマーとして人前で活動するという皮肉な経歴を反芻することで、自分を見つめ直す余地を最大限に活用した作品。この曲のミュージック・ビデオのために彫った巨大な岩の形をした彫刻について、フレームはこう語っています。「この石を引っ張ると、注目を浴びようとした罰になるという考えでした。ただ、この石をユート(オージー・スラングでピックアップ・トラックのこと)の荷台に乗せて運ぶと、その石がさらに注目を集めることに気づいたんです」。パンデミックに見舞われた東京の狭いアパートからであろうと、オーストラリアの雄大なブルーマウンテンの広大なブッシュランドからであろうと。