Lower Plenty – No Poets

ARTIST :
TITLE : No Poets
LABEL : records
RELEASE : 10/6/2023
GENRE : ,
LOCATION : Melbourne, Australia

TRACKLISTING :
1.Back to the Foldout
2.Blue Shadows
3.The Great Pretender
4.Taste Tears
5.Born Again
6.Land Lovers
7.It Drags
8.A Letter to Grief
9.Cold Room, Shut Blinds
10.The Whistler

この春、オーストラリアのアウトサイダー・フォークで愛され続ける彼らが、5枚目のスタジオ・アルバム『No Poets』を携えて帰ってくる。

とはいえ、は詩人だ。彼らは、力についての散文、距離についての言葉、そして敗北の物語を聞かせてくれる。これは日常的な散文だが、ありふれたものではない。勝利の教訓は自虐的な靄の中で語られる。時間を無駄にした者は称えられる。虚勢を張っている者たちの正直な告白は、高く評価される。この正直さの中に、Lower Plentyは常に存在している。だからこそ、彼らの音楽は身近に感じられるのだ。

過去にリリースされたアルバムの聞き覚えのある名前は、まるで悪い思い出の羅列のようだ。『Mean』、『Hard Rubbish』、『Life/Thrills』、『Sister Sister』。モダン・クラシック。あなたの物語を語ってくれる人。時間を刻んできた年月が忘れ去られないように、自分の声があるように感じさせてくれる誰か、自分がここにいたことを思い出させてくれる誰か。そしてこのアルバムでは、癒し、悲しみ、涙、それを引きずっている。引きずっている。私たちが生きているこのディストピアは長引くが、そこには変わろうとする動機がある。盲目的な希望ではなく、茫然自失でもなく、変化なのだ。

『No Poets』のソングライティングは、絡み合うアコースティック・ギターが可能にする空間が染み込んでいる。この薄いメロディーに頼ることで、『No Poets』はレールを外れる可能性があるが、ロウアー・プレンティは最も具体的な作品に仕上がっている。このまとまりの中心となっているのが、Sarah HeywardとDaniel Twomeysのパーカッシブな掛け合いである。ヘイワードの不穏な音の靄の中で、これらの頑丈なリズムが浮遊している。このレコードを聴きながら、あてもなく午後を過ごす準備をしよう。

『No Poets』は2020年から2022年にかけて録音された。最初のトラックは、バンド自身によって北郊外の倉庫で録音された。詩人はいない。宝石商、教師、建築業者、紙を押す人。

『No Poets』は美しいレコードであり、私たちがなぜまだ挑戦しているのかを思い出させてくれる。