Josh Mason – An Anxious Host

ARTIST :
TITLE : An Anxious Host
LABEL :
RELEASE : 8/18/2023
GENRE : ,
LOCATION : Florida

TRACKLISTING :
1.An anxious host is described
2.A grift is detailed
3.One man’s trash is another man’s garbage
4.Skull of Cortázar
5.The aftermath of post office arson is described
6.The sunken cost is detailed
7.Goes reptile
8.The other side of the coin of the confession of the medievalist
9.Cart dog
10.Tired to the bone
11.Spanish House is described

2010年代初頭から、はFlorabelle、Dauw、Longform Editions、そして引退したSunshine Ltd.などのレーベルから録音を発表し、魅惑的なディスコグラフィーを徐々に蓄積してきた。エレクトリック・ギターであれモジュラー・シンセサイザーであれ、メイソンは意図性、優しさ、細部への鋭い耳をもって音楽に取り組み、類まれな不朽の作品を生み出している。

彼の職人的な技術へのアプローチと回路設計への狂信的な興味は、2021年の『Utility Music』で結実した。この本/CDプロジェクトは、Doepfer A-100 Eurorackシステムの1年にわたる探求を記録し、解き明かすという困難なものだ。このようなプロジェクトの皮肉な点は、アカデミックなテクニックとシンセシス技術が彼の活動の原動力になっているとリスナーを思わせるかもしれないが、現実にはそれは物語の一部に過ぎないということだ。メイソンの音楽を聴いていると、優れた小説家のように、彼は登場人物を本当に大切にしているように感じられる。登場人物は、古風なウェーブテーブル・オシレーター、特異なフィルター、粉砕されたサンプル、エキゾチックなノイズ・ソースのテクスチャーや音色という形をとっている。

「An Anxious Host』は、メイソンのカタログの中でも極めて重要なリリースのように感じられる。2019年の驚異的な『Coquina Dose』以来のヴァイナル作品であり、彼が制作したアルバムの中で最も簡潔で力強い作品かもしれない。トラック・タイトルは演劇の舞台演出のように機能し、謀略家、夢想家、迷える魂が登場するぼんやりとした映画のような物語を暗示する。メイソンの作品ではいつもそうだが、場所が最も重要であり、このレコードはフロリダ州の湿度、暖かさ、そして「終着駅」らしさを徹底的に表現している。船酔いのようなうねりと沈んだメロディー、沼のようなスパッタリング・ループ、音の漂流物が一緒になって流れ出し、リスナーに浸かりに来るよう手招きしている。