ARTIST : Jonny Nash
TITLE : Point Of Entry
LABEL : Melody As Truth
RELEASE : 7/21/2023
GENRE : folk, ambient
LOCATION : Amsterdam, Netherlands
TRACKLISTING :
1.Eternal Life
2.Theories
3.October Song
4.All I Ever Needed
5.Light From Three Sides
6.Silver Sand
7.Ditto
8.Face Of Another
9.Low Tide
10.Golden Hour
11.Future Friends
Melody As Truthの創始者であるJonny Nashが4年ぶりのソロアルバムで活動を再開した。
Gaussian Curveのメンバーであるナッシュの6枚目のソロ・アルバム『Point of Entry』は、ナッシュが近年取り組んできたフォークの伝統(2020年のTeguh Permanaとの共作『Poe』、2021年のSuzanne Kraftとの共作『A Heart So White』)を踏まえつつ、音楽的に明確な進化を遂げている。
11曲の魅惑的なトラックの中で、ナッシュはコンパスを緩やかに内側に向け、コンセプチュアルな枠組みを捨て、伝統的なアコースティック・ミュージックの要素と、彼が10年以上開発してきたアンビエントの豊かで没入感のある解釈を組み合わせた、想像力豊かで理想的な “パーソナル・フォーク・ミュージック “を探求している。
このアルバムは、作曲とレコーディングに意識の流れのようなアプローチを用いて制作され、ナッシュは、しばしばアトモスフェリックなエフェクトをかけたギターという好みの楽器を出発点としている。
全体を通して、彼の繊細で喚起的な演奏が主役となり、メロディックなラインと指弾きのリフレインが、ポジティブでありながら瞑想的なエネルギーに共鳴するオーラル・イメージを描いている。
Theories」や「Eternal Life」のにじんだアシッド・フォークの至福から、「All I Ever Needed」の重ねたアコースティック・ギター、ディレイがかかったDurutti Column風の「Light From Three Sides」まで、多彩な音楽的テクスチャーがアルバム全体を織りなしている。
‘Point of Entry’ は単なる「ギター・アルバム」以上のもので、その目的を達成するために豊かで多様なパレットを駆使している。Ditto」と「Light From Three Sides」では、アンビエント・ジャズ界の現代人ジョセフ・シャバソンの繊細なサックスがうねりを上げる。Ditto」と「Golden Hour」の踊るようなシンセ・シークエンスには、ナッシュのGigi MasinやYoung Marco as Gaussian Curveとの仕事のエコーが現れている。ナッシュのリバーブたっぷりの歌声も、2016年に絶賛された『Exit Strategies』以来初めて登場し、アルバム全体を通して繊細に使われ、夕暮れと黄金の光の世界を想起させる。
初期の『Melody As Truth』のデリケートな人間味と素朴さに、より広い範囲とヴィジョンを加えた’Point of Entry’ は、間違いなくナッシュにとってこれまでで最も完成度の高い作品であり、フューチャー・アンビエントの名作であると同時に、彼の「パーソナル・フォーク」ヴィジョンの表明でもある。