Islands – And That’s Why Dolphins Lost Their Legs

Islandsの前作（2021年発表の ‘Islomania’ ）がサタデーナイトフィーバーの夢だったとすれば、続く2023年発表の ‘And That’s Why Dolphins Lost Their Legs’ はサンデーモーニングの夢だ。

大きな飛躍を遂げ、あらゆる場面で病みつきになるフックが満載の ‘Dolphins’（カタログ9作目）は、これまでで、最も力強く、最も明瞭なIslandsのレコードとして際立っている。Nick Thorburnとバンドは、音楽を最もシンプルな要素に落とし込みながら、生きることの痛みと喜びの両方を、しばしば同時に巧みに表現している。

洗練され、じっくりと練られた音楽だが、ソーバーンが久しく手をつけていない遊び心がある。このアルバムは、これまでの作品とは明らかに一線を画しているが、”Headlines”、”Life’s A Joke”、”And All You Can Do is Laugh” といった曲を通して、ソーバーンの初期の作品、つまり彼の最初のバンド、ユニコーンズのDNAをはっきりと聴くことができる。

‘Dolphins’ は、几帳面で、慎重に検討された数年にわたるプロセスを経て完成したもので、共同プロデューサーのPatrick Ford（！）とThorburnの実りあるコラボレーションを継続し、Chris Coady（Beach House）とMike Stroud（Ratatat） が数曲のプロデュースを担当している。