Hand To Earth – Mokuy

Daniel Wilfred、David Wilfred、Aviva Endean、Sunny Kim、Peter Knightからのノート…

Hand To Earthで一緒に音楽を作るプロセスは、私たちが経験したことのないものです。フリー・インプロヴィゼーションでもないし、作曲でもない。その中間で、”編む “ような感じです。Hand to Earthを通して、私たちはそれぞれの異なる歴史、異なる人生、異なる視点の糸を織り合わせ、家族になるのです。

ダニエルは、彼の母国語であるワギラク語の「マニカイ」（民衆の歌）を、私たちが共有する慣習の構文に織り込んでいきます。彼は、ジャンブ・ブラ・ブラやウォーリー・ウィルフレッドなどの絵の多くに描かれているモクイ（精霊）が持っているディリーバッグを作るための紐である「ラキ」について語ります。ラキは私たちが触れることのできる世界に存在しますが、私たちを「bul_14bul」（儀式、または集いの場）に引き寄せる形而上学的な繋ぎの糸でもあります。私たちが音楽を奏でるとき、ラキが私たち全員を引き寄せます。ヨルルもバランダーも、私たちはこの目に見えない糸で結ばれ、その導きのもとに集まり、歌い、演奏し、踊り、耳を傾けるのです。

ダニエルが『Wata Dhärranhay_14Bu』で歌っている、異なる国を吹き抜け、人々をひとつにする風のように。

ダニエルとデイヴィッドが世話をしているソングラインは、おそらく6万年前にまでさかのぼり、地球上で最も古い継続的な音楽の伝統を形成しています。しかし、ソングラインは常に更新されています。モクイの歌は、私たちそれぞれのカントリーとの関係からインスピレーションを受け、私たちが共有する学びと友情から生まれた、新しい音とエネルギーで生まれ変わります。

私たちひとりひとりの物語もまた、ソングラインの一部なのです。目を閉じて互いの声に耳を傾けるとき、私たちはラキの静かな吸引力を感じ、それが私たちの想像力を飛躍させ、絡み合わせるのです。ダニエルとサニーの声、トランペットと木管楽器の息づかい、イーフアキの鼓動。