Douglas Dare – Omni

イギリス人アーティスト、Douglas Dareが4thアルバム『Omni』のリリースを発表。『Omni』は、ダグラス自身がエレクトロニック・ミュージックの大胆な再生と受容と捉えているように、レイヴ・カルチャーへの愛と大胆不敵なストーリーテリングのセンスが深く喚起される、ド迫力の、アヴァンギャルドで、クィアで、ダークで、シネマティックなアルバム。『Omni』は5月10日にErased Tapesよりリリース。

ダグラスは、このアルバムの最初の試聴曲として、大音量で聴きたくなるような、脈打つようなシンセの効いたトラック「Mouth to Mouth」を公開。Mouth to Mouth」は、レーベル・メイトのDaniel Brandtがプロデュースを担当し、Rival Consolesがビートを提供。このトラックについてダグラスは、「生、死、運命、乱交。

2013年以来、ダグラスはクラシック、チェンバーポップ、フォーク、アヴァンギャルドを融合させ、聴く者の足を止めるような驚きの歌声を披露。Nils Frahm、Perfume Genius、Ólafur Arnaldsといった著名人と共演し、マンチェスター（MIF）とロンドン（Meltdown）で開催されたそれぞれの文化フェスティバルにデヴィッド・リンチとThe CureのRobert Smithから選ばれたのもそのため。

しかし、ダグラスの4枚目のアルバム『Omni』は新鮮な目覚め。Erased Tapesの創設者であるロバート・ラスの勧めもあり、彼はアコースティック楽器、特に彼が幼少期から弾いていたピアノから離れ、シンセやドラムマシンに持ち替えることを決意。

彼の新しい音楽は、自己表現が解放を意味した2人のアーティスト、Arcaや 故SOPHIEと共通点が多い。「後者のミュージシャンについてダグラスは、「彼女の音楽の作り方は、私に大きな印象を与えました。『Omni』は、巧みなストーリーテリング、一糸乱れぬストリングス、エレガントなコントラスト、そしておとぎ話のような雰囲気に包まれており、ダグラスが極めて重要で特異な存在であることを物語っています。米国の実験音楽家Meredith Monkにインスパイアされたヴォーカル・ループを使った、90年代のソーホーにありそうな闊達なエレクトロ・バンガーは、そうそう聴けるものではありません。

ソングライター、レイバー、恋人、観察者。魅惑的で、セクシーで、淫らで、ジャンルの二元論に縛られない。「船乗りだって出てくるんだぜ！」と笑うDouglas。「これ以上クィアなものはない」ってね。