David Shea – Una Nota Solo

2006年にオーストラリアに移り住んでから、私の旅は大きく変わった。

2003年から2005年にかけては、ジャチント・シェルシの作品に集中し研究した時期であり、リュック・フェラーリとのあまりにも短い友情と非常に影響力のある期間でもあった。サンプリングから離れ、パリのポンピドゥー・センターでインスタレーション「Scenes for Sampler」を制作し、パリのIRCAM研究音楽センターで働いていた数年間は、才能あるエンジニア、ジャン・ロカールと共に仕事をしていた。

このレコーディングのツールやサウンド・マニピュレーション、スペクトル処理はすべて、このプロジェクトの影響と、現在美術館のパーマネント・コレクションとなっているこのインスタレーションを制作してくれたIRCAMの厚意から生まれたものだ。

サンプラーを使った主要作品の最後となる『The Art of Memory』は、その1年後、私のレーベルMetta Editionsからリリースされた。1500枚の限定版としてリリースされたが、私はすぐにCDの物理的なコピーやレーベルの運営がいかに難しいかを知り、この2つのプロジェクトだけをMettaで制作した。

その翌年には、より仏教的で儀式的な伝統音楽とフィールド・レコーディングに方向転換し、数年後に録音した『Rituals』に結実した。