Cowtown – Fear Of​.​.​.

ARTIST : Cowtown
TITLE : Fear Of​.​.​.
LABEL : Records
RELEASE : 5/31/2024
GENRE : ,
LOCATION : UK

TRACKLISTING :
1.Wonderboy II
2.Can’t Talk Now
3.Thru Being Zuul
4.Offend Kliph
5.Total Engagement
6.As Close To Town As I Like to Get
7.Humble Practitioner
8.No Excursions
9.Sea Lions
10.Peace In Our Time
11.Currently Unavailable

商品カテゴリー: 商品タグ: , , ,

イギリスのアンダーグラウンド・シーンでバンドとして5年間生き残ることは難しく、20年続くのは奇跡に近い。しかし、リーズで結成され育ったHilary Knott(キー/ヴォーカル)、Jonathan Nash(ギター/ヴォーカル)、David Shields(ドラムス)の3人組、Cowtownは、2024年に向けてまばたきをしながら到着し、バンド仲間、友人として20年を祝うことができただけでなく、8年ぶりの新譜『Fear Of…』で武装している。

この表向きDIYバンドが、ヒーローであるDeerhoofや Quasiとヨーロッパ・ツアーを楽しんだり、国内外のフェスティバルに出演したり、地元リーズで最も要請の多いホームタウン・サポート・バンドになったりしたのは、それ以上の理由がある。

NashはHookwormsのドラマーとして活動し、その後Holodrumへと発展した。KnottはBasic Switchesとして実験的な下草の中に足を踏み入れ、その他の共同作業を行っている。彼らのポップでスマートなDevo風パンクは、常にアップデートされ、時代を超越したサウンドになるよう微調整されながら、再び流行の兆しを見せる最新のギター・サブジャンルを凌駕してきた。しかし、カウタウンは常に温かなユーモアのセンスと前向きさ、そして漫画のように抽象的な曲作りのセンスを核に持ち続けてきた。

しかし、20年来の癖を直すのは難しく、グループも他のメンバーと同じ結論に達した。メンバーが中年を迎えているバンドが言うのもバカバカしいが、カウタウンのサウンドにはより成熟した新しさがある。だからといって、彼らが得意としてきた熱狂的なフックや2分間の爆走が単調になったわけではなく、全11曲で30分そこそこであるにもかかわらず、随所にわずかな息吹が感じられる。

「Wonderboy II」は典型的な全力疾走のイントロだが、その後すぐに方向転換し、「Can’t Talk Now「の角ばったマーチでは、以前のように息を切らしてコーラスに駆け上がるのではなく、意図的に大コーラスへと邁進する。一方、「As Close To Town As I Like It」では、リード・ヴォーカルを務めるノットの落ち着いた歌声の下、滑るように進んでいく。「Sea Lions」でも彼女は、Dolittle時代のPixiesを彷彿とさせるような、上昇するギター・リフにパーカッションを打ち鳴らしながら主役を演じている。

「Thru Being Zuul」、「Offend Kliph」、「Total Engagement」の2曲は、過去20年間バンドが定番にしてきたポップ・パンク(そういう意味ではない)の楽しさを、目まぐるしい息もつかせぬ展開で表現している。一方、「Currently Unavailable」は、多幸感あふれるフィナーレにふさわしい曲だ。20年経った今、トリオがそれを見つけるのはかつてないほど難しく感じられることもあるが、『Fear Of…』は、最高の仲間と音楽を作ることができるというシンプルな大切さを、今もなお祝福できるバンドの音なのだ。