C. Diab – Imerro

ARTIST :
TITLE : Imerro
LABEL :
RELEASE : 2/16/2024
GENRE : ,
LOCATION : Vancouver, British Columbia

TRACKLISTING :
1.Ourselves At Least
2.Lunar Barge
3.The Excuse of Fiction
4.Quatsino Sound
5.Crypsis
6.Erratum
7.Tiny Umbrellas
8.You’ll Never Come to Dorset
9.Surge Savard

『Imerro』は、密接に感じられる熱と欲望の両方への歌のオードのコレクションである。そのタイトルは文字通り、ディアブが『イマジスト・ポエム』という本の中で見つけたエズラ・パウンドの詩の中のランダムなページから付けられた。その意味を探ったディアブは、イメロが「ギリシャ語で『あなたを望む、あなたを欲する』という意味であることを知った。

「イメロが私を選んだような気がした。欲望を意味する不明瞭な言葉、存在しないかもしれない言葉、あるいはあまりに古すぎて誰も意味を覚えていない言葉だ。アルバムのような音なんだ」。

『Imerro』は、カトンが最も表現力豊かで自由奔放な作品だ。音楽に誘われるように、ほとんど浸透するように、不慣れな楽器を演奏したり、思春期に習わなかったことを後悔したりする先入観を捨てる。これはワイドスクリーンのための音楽であり、その結果、紛れもなく喚起的で、感動的で、神秘的な航海となった。

『Imerro』は2021年7月末から8月にかけて、BC州シダーのRisque Disque Studioでレコーディングされた。この夏の前代未聞の2度目の「ヒート・ドーム」で、気温は40度以上にまで上昇した。常連のコラボレーターでありエンジニアのジョナサン・ポール・スチュワートと共にレコーディングを行った2人は、”シンプルで恍惚とした即興演奏 “というプランのもと、気晴らしの少ない場所へとボートでスタジオへと向かった。ディアブはこう説明する:

音楽は進むにつれて “その顔を見せる “という信念のもと、テーマ性をほとんど感じさせない創造の空間に身を置きたかった。演奏経験があろうとなかろうと、私は楽器を手に取り、音を出す。それが演奏されたければ、演奏するのだ」。

「Ourselves At Least」は、リズミカルなアルバムのオープニングで、人間のようなメトロノームを核に優雅に跳躍し、深夜に創作する過程でディアブが感じた高揚感の奔流を表現している。「Lunar Barge」は、エレクトロニック/アコースティック・トランスに落ちる前に、クライマックスのピークに向かってディアブのギターを滑るような、音色を曲げる弓のような打撃が炸裂する。フン・フール・トゥのリズミカルな作品や、アーサー・ラッセルを彷彿とさせるアニメーションのようなチェロの演奏にインスパイアされている。

「Lunar Barge」は、森の中の乾燥した暑い夜のためのトラックだ。スタジオのフロアを歩き回って、その瞬間に目立つ楽器をピックアップして、何か言いたいことがないか試してみたんだ。”

「The Excuse of Fiction」では、ディアブが若い頃に選んだ楽器である自由なギター・プレイに戻っている。レイヤーをループさせて幽玄なバックボーンを形成し、その上にさらにメロディーを乗せていく。その結果、楽観主義と郷愁に満ちたシネマティックなギターが広がる。タイトルはジゼクの言葉を引用している: 「私たちは、本当の自分を演出するためにフィクションという言い訳を必要としている。

ディアブが育ったバンクーバー島北部の入り江にちなんで名づけられた「クアッツィーノ・サウンド」に到達すると、追憶、憧れ、欲望といったテーマがアルバムの9曲を貫く存在感を放つ。この曲では、拾ったアフリカン・サウンドのカセットテープからサンプリングされたフーポーの鳴き声が、リズミカルになるまでランダム化された後、シンセ・ライン、ベース・ドロップ、弓のレイオーバーで装飾されている。

このアルバムの中心は夜行性の「Cryptis」で、ディアブがスイッチを切ったウーリッツァーで眠そうに音を奏でた後、湿ったピアノの和音、弓の擦過音、ノイジーなグリッチが反響する。

「Erratum」は、コリン・ステットソンを彷彿とさせるサックスの絶叫が重なり、手荒い力で噴出する。その直感的な渇きとエネルギーは、夜の暑さと、大好きだがまだ習っていない楽器を演奏したいというディアブの衝動に応えているかのようだ。

「Tiny Umbrellas」は、バンジョー、弓で弾いたギター、幽玄なモジュラー・シンセの即興曲で、「Surge Savard」のチャイムが鳴る前に瞑想的な間を置く。モジュラー・シンセ、エア・オルガン、ギター、サックスのラインは最初即興で作られ、最終的な仕上げはWatch Yer Headスタジオで行われた。
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