Jeremiah Chiu – “In Electric Time”

2023年6月29日、Jeremiah Chiuはロサンゼルスのハイランドパークにあるヴィンテージ・シンセサイザー・ミュージアム(VSM)に入った。VSMの膨大なクラシック・シンセサイザー、レア・シンセサイザー、定番シンセサイザーのコレクションを探索し、VSMの創設者兼キュレーターであるランス・ヒルの助けを借りながら、マシンのシーケンス、トリガー、レイヤーを重ねていった。

ヒルはこう振り返る: 「ジェレマイアはエンジニアが来る前に到着した。彼がGleeman Pentaphonicにサウンドとシーケンスをプログラムし始める前に、私たちは5分ほど話をしました。エンジニアが来るまでに、ジェレマイアはグリーマンの周りに他のパーツをいくつか作っていて、それらはどんなコントロール方法でも同期していなかったが、ただ互いに呼び合って反応しているように聴こえた。彼らはタスカム388をパッチベイに接続し、録音を開始した。ジェレマイアはそれで演奏し、それで終わった。1時間足らずで書き上げ、録音した最初の作品。それは自然で、楽しく、自由な感じだった。そして、セッションの残りはほとんどそうだった。常に恍惚とした動き。ヒップホップ以外のセッションで一番楽しかった」。

こうして出来上がったアルバム『In Electric Time』は、わずか2日間でレコーディングされ、その後の2日間で編集が完了した。エンジニアのベン・ラムスデインによって完全アナログで収録され、彼自身も数曲で演奏に参加している。Bitchin BajasのCooper Crainも出演しているが、最終的にこの作品集は、オーガニックなエレクトロニック・ミュージックの直感的な表現であり、チウが一人でコンセプチュアルに制作したものである。ある意味では、『In Electric Time』は、Raymond Scott(レイモンド・スコット)のエレクトロニック・スタジオ・レコーディングのようなダイレクトさ(シャープなカットや部屋のおしゃべりなど)を反映し、またある意味では、『Harmonia』のその瞬間のマジックを想起させる。

Posted on 08/29/2023