Southern Shores – Anyplace There Is EP

Southern Shoresは、2023年に新作EP『Anyplace There Is』で戻ってくる。この作品群は、メロディックな選択と内省的な雰囲気においてAtlanticに最も似ている。彼らの最高傑作を描くパレットだ。暖かさとメランコリーで想像力をかき立てる音楽。複雑な感情の風景は、ひとたび私たちがこの瞬間に平穏を取り戻せば、世界はすべて正しくなることを示唆している。

この『Anyplace There Is』は、トロントのダウンタウンにあるJamieとBenのスタジオで過去2年間に渡って書かれたもので、素材の大部分は海外旅行の後にまとめられた。「私たちは昨年スペインを縦断し、旅が与えてくれる活力とエネルギーの感覚を思い知らされた。このアルバムで聴けるのは、私たちがそこから抽出した場所やアイデアのほんの一部なんだ。曲はすべて、人生のペースで流れている。ディープ・ハウス、バレアリック、ダウンテンポ・ミュージックだけでなく、トロピカリアも混じっている。コレクションとしては、一度失ったものを取り戻したという感じだ。シングル1は「Sweet Again」で、4オンザフロアビート、木琴、ヴォーカルサンプルというショアーズの伝統的なレシピが使われている。シンプルだが誠実な曲だ。シングル2の「We Dream」では、ミドルテンポのリズム・セクションの上でホーンとピアノの鍵盤が踊る。他の曲も同様に、メロディーとドラム・パートが形となるヴォーカル・サンプルを中心に構築された、トランスポーター的な音楽だ。前作までの楽曲がソフトウェア・ヴァーチャル・インストゥルメントとサンプルのレイヤーに頼っていたのに対し、このEPではドラム・マシンとシンセ（主にクラシックなローランド、コルグ、E-muロンプラー）を使っているのが大きな違いだ。この制作中、2人ともブルー・ナイルをたくさん聴いていたんだ。彼らが醸し出すムードは独特で、僕らにとって斬新な広々とした感覚につながったんだ」。
10年以上にわたり、サザン・ショアーズは彼らの音楽にグローバルな世界観と独特の人間的精神を吹き込むことに長けてきた。Anyplace There Is』では、私たちが永遠に抱えている多くの人々、場所、過去の傷、そして未来の希望で構成される内なる風景を探求している。