PAWS – PAWS

ARTIST :
TITLE : PAWS
LABEL :
RELEASE : 10/27/2023
GENRE : , ,
LOCATION : Scotland, UK

TRACKLISTING :
1.Helen Back
2.Plans
3.Uncertain
4.One Nation Under DOG
5.Unfiltered
6.Sound Aye No Bother
7.Elemental Attributes
8.Starfu**ers
9.S.A.H.D.
10.Disenchanted

時として、空間は強烈な創造性のための完璧な触媒となる。

スコットランド出身のDIYインディー・ロック・ソングライター、Phillip Jon Taylor(フィリップ・ジョン・テイラー)とJoshua Swinney(ジョシュア・スウィニー)が組んだは、4枚目のLP ‘Your Church On My Bonfire’ (2019年)のリリース後、短期間のツアーを行い、世界が閉ざされ始めると、姿を消した。フィリップは北のハイランド地方に引きこもり、絵画やソロ活動、そして父親としてのやりがいに専念した。ジョシュはロンドンへ南下し、評判の高いプリムソールのシェフとしてもうひとつの情熱を燃やした。2人とも新しい生活に慣れるのは簡単だったが、PAWSは決して死ななかった…そして2人の友人を結ぶ絆も死ななかった。

あまりに長い間、一緒に演奏する機会を失っていたため、ある計画が決まり、2022年10月、ジョシュはフィリップの自宅スタジオに向かい、そこでバンドの5枚目のセルフタイトルLPの制作が始まった。 電話でのデモと、何年にもわたるツアーで磨かれたケミストリーを頼りに、曲は驚くほど早くまとまった。以前、Blink 182のMark HoppusとFrightened RabbitのAndy Monaghanとレコーディングしたことがあるバンドは、2ndアルバム ‘Your Church On My Bonfire’ の時と同じように、再び制作の主導権を握った。学んだことをすべて活用し、自分たちのDIY精神をミックスに加えることで、音楽は1週間で完成した。ジョシュは家に帰り、フィリップは歌詞作りに取りかかった。

こうして出来上がったアルバムには、バンドがこれまでと同じように地に足をつけた確かな音楽性を見出すことができた。耳をつんざくような若さゆえの奔放さと、歳を重ねることで生まれるささやかな理性が融合し、怒りや苛立ちから目を見開いた楽観主義へと揺れ動く。PAWS』は、現代生活の苦悩を記録した、簡潔でカミソリの針金に包まれたドキュメンタリーだ。90年代オルタナティヴ・ロックの暗黒面に分け入り、喚起的なインストゥルメンタルに彩られ、祝祭的なインディー・パンクを謳歌するバンドは、陰湿なポップやアンビエント・エレクトロニクスも受け入れる。そして、彼らがどこから来たのかに敬意を表しながらも、2人にとって白紙に戻ったことを告げる作品でもある。

2人の友人が距離を越えて結ばれた。しばらく離れていた後、彼らに必要だったのは火花だけだった。