MYRKUR – Spine

Myrkur（Amarie Bruun）が待望のニューアルバム『Spine』を携えて帰ってきた！

このニュー・アルバムは、MYRKURのカタログの中から最もエキサイティングで革新的、そしてジャンルを超えた瞬間のいくつかを統合し、これまで同様、心を揺さぶり、過激で素晴らしい作品に仕上げた力作だ。『Spine』は、MYRKURの最も生々しく揺るぎない姿を剥き出しにしたもので、間違いなく今年最も野心的で映画的なアルバムのひとつである。

『Spine』はMYRKURの個人的な神話に関連している。『Spine』は、Amalie Bruunの人生で最も困難な時期のひとつに書かれたもので、出産後の彼女の体験の直接的な結果である。母性に伴う愛と幸福感から、未知なるものへの恐れ、そしてこれからの旅の謎に至るまで、『Spine』は結局のところ、混沌の中でバランスを求めることについてのアルバムなのだ。ブルーン／ミュルクールにとって、このアルバムは母親であることの人間的本質を探求し、そのためにスカンジナビアの神話との共鳴を見出している。

アイスランドのSundlaughinスタジオ（Sigur Rós）でRandall Dunnと共に録音された『Spine』の波と流れは、MYRKURの感情の幅と広がりを反映している。このような音の変化は、MYRKURが様々な影響に触れている音楽で表現されている。「Valkyriernes Sang」で聴けるような紛れもないメタルから、「Like Humans」でのフォークや心に残るヴォーカルに触発されたダークな音の領域まで。他にも、陰鬱な “Mothlike “は、エレクトロニックな下地と瑞々しいシンセのオーケストレーションで、MYRKURの新たな一面を見せている。

『Spine』のタイトル・トラックは、今年最も感動的な曲のひとつである。親しみやすく繊細なヴォーカル、パーカッシブ、ストリングスのアレンジから、アルバムの残りの部分を象徴するような重厚なコーラスに至る瞬間は、まさに感動的だ。私の体があなたの背骨を作った／あなたと私は絡み合う／あなたが私を人間にした／私と一緒にいて／あなたは私になる／私が最も愛する人」と歌われるように、MYRKURの陶酔的な展望はここでも存分に発揮されている。

MYRKURは『Spine』で、Amalie Bruunの個人的な神話の次の章を紐解き、謎めいたバンドの新たな方向性を打ち出した。