Lost Film – Keep It Together

ARTIST :
TITLE : Keep It Together
LABEL : Records
RELEASE : 9/15/2023
GENRE : , ,
LOCATION : Easthampton, Massachusetts

TRACKLISTING :
1.Little Things Forever
2.Big Talk
3.Exist
4.Stay
5.Searching
6.Devotion
7.Notion
8.Forgive
9.Re:places

商品カテゴリー: 商品タグ: , , , , ,

‘Keep It Together’ は、ニューハンプシャーの片田舎、吹雪の中、ログハウスでレコーディングされたが、聴いてもわからないだろう。のメロディー主導のギター・ポップは、通常、短くて甘い、しばしばアップテンポのインディー・ポップを目指している。スロウコアやエモを思わせるギターを聴かせる瞬間もあるが、曲作りの基本は、ヴァース、コーラス、ヴァース、ラジオ・ポップというストレートなものだ。R.E.M.のジャングル・ポップとクロスオーバーの魅力、そしてAmerican Analog Setの内省的なレイヤーを影響源として挙げるLost Filmもまた、様々なスピードでレーンを織り交ぜたり出たりする方法を見つけるが、常にフックを目的地としている。

最新作では、メイン・ソングライターのJim Hewittは、2015年のデビュー以来初めて自宅以外でのレコーディングを敢行したが、楽器やレコーディング機材の山に加え、ヴィンテージのランプやウールのラグなど、自宅の快適さを必ず持参した。「テキスタイル素材(例えばアーミッシュ・キルトのカバー・アート)であれ、トラックの下にかろうじて聴こえるシンセサイザーのレイヤーを加えることで、全体的なムードに大きな違いが生まれるんだ」。

ヒューイットはこう付け加える: 「間違いなく、今までで一番正直なアルバムだ。歳をとって壁がなくなったのか、あまり気にしなくなったのか、あるいはその両方の組み合わせなのか、このアルバムは、私が自分の人生で下した決断と今の自分を振り返っている。後悔していることがたくさんあるというわけではない。しかし同時に、私の中の天秤座は安全策を取る傾向があり、もしものことを考えるのは自然なことだ。10年前の私に、ツアー・ミュージシャンではなくデスクワークの仕事を続けていると言われたら、少しは驚くだろうが、それほど驚きはしない。今回は、安全策を取らないように意識的に決断したんだ」。

このセッションのために、ヒューイットはエンジニアのMatt Freakeと、長年のドラマーでありライブでのコラボレーターでもあるBen Huskを起用し、楽曲に命を吹き込んだ。’Keep It Together’ の忠実度の高さは、前作の地下室での録音と比べれば一目瞭然だ。”Exist” のようなカットでは、明るくマルチトラックされたギターと幾重にも重なるヴォーカル・ハーモニーと組み合わされた暖かく瑞々しいドラムが、伝統的なスタジオによって殺菌されることなく、このプロジェクトを洗練されたレコーディングの新たなレベルへと引き上げている。”Searching” では、アルペジオ・シンセ・ラインが、初期のModest Mouseの曲でも違和感のないオフ・キルターなドラム・ビートとぶつかり合う。25分という長尺の9曲は、どれも同じ目標を共有しているように思える。

“Big Talk” のような珠玉の曲は、最近のインディー・ポップの歴史、つまり10年ほど前にブログで話題となったローファイなギター・ポップの歴史にも容易に思いを馳せることができる。この1枚で、Beach FossilsからLVL UPまでをピックアップしている。