Dirt Buyer – Dirt Buyer II

Joe Sutkowski（Dirt Buyer）の新しいアルバムは、あの世に行くためのドキュメントである。彼は、My Chemical Romanceや Museのようなバンドからインスピレーションを得ている。Museの演劇的でドラマチックなパフォーマンスは、バンドのヴォーカルを前面に押し出した、高揚感のあるテイクにインスピレーションを与えた。当初、SutkowskiとRuben Radlauer（Model/Actriz）がバークリーの在学中にデュオとして活動していたこのバンドのセルフタイトルの2019年デビュー・アルバムは、練習室でドラムとギターだけを使ってiphoneでレコーディングされ、その静かで印象的なニュアンスのあるスタイルは、当初2人が音楽をリリースするために作った「偽のレコード・レーベル」をはるかに超える称賛を得た。

2020年2月にレコーディングされたバンドのニュー・アルバム ‘Dirt Buyer II’ は、バンドにとってより深い変化を示すヘヴィな楽曲への進出を表している。現在はトリオで活動しており、ベースはTristan Allen（トリスタン・アレン）、ドラムは同じバークリー出身のMike Costa（マイク・コスタ）で構成されている。バンドがSurf Curseのツアーに参加している間に半分録音されたこのアルバムでは、サトコウスキーが自分の拠り所となる場所、人々、信念を探し求めているのがわかる。

このアルバムを通して、彼は運命という考え方や、他人とぶつかり合い、そしてその人を置き去りにする方法について、自分の頭で考えようと試みている。曲自体も、この光と闇が絡み合ったコンセプトと戯れている。サトコウスキーは、切迫したカタルシスからの解放と、よりストリップバックしたエレジーとの間を揺れ動きながら、忘れたい人々が音楽を通して生き続ける一方で、自分も同時に前に進むことができるという現実に直面している。

母親と叔父が住んでいた北部の家で、リビングルームをスタジオに改造してレコーディングした本作では、周囲の美と災厄について考察している。”これはすべて、私がしたいこと、つまり気分よく、幸せになることの生きた記録なんだ” と彼は認める。「今の私は完全に別人だ。過去を処理することで、サトコウクシは新たな信念を胸に、完全に無傷のまま、未来へと進む新たな道筋を手に入れたのである。